日本代表のSH日和佐篤（サントリーサンゴリアス）が、フランスの古豪スタッド・フランセに練習生として加わることが23日、明らかになった。日本ラグビー協会が公式に発表したもので、日和佐は明日24日に現地へ向け出発する。
エディー・ジョーンズ日本代表ヘッドコーチの初陣で活躍が期待されたが、４月末から５月中旬にかけて開催されるアジア５カ国対抗戦は不参加となり、バックアップメンバーであった東芝ブレイブルーパスの藤井淳が日本代表に追加招集された。
15人制日本代表の岩渕健輔ゼネラルマネージャーは、「日和佐選手がスタッド・フランセに練習生としての参加を検討していることは、選考段階から把握していた。このたび練習生として正式に参加が決定したことで、選手、日本代表の双方にとってプラスとなるチャレンジだと判断し、日本代表チームとして日和佐選手を送り出すことにした。スタッド・フランセでは、日本代表にも還元できるような、有意義な経験を積むことを期待しています」とコメントを発表した。
昨年のアジア５カ国対抗で新人賞を受賞した日和佐は、現在24歳。ワールドカップＮＺ大会でも存在感を発揮し、日本代表10キャップを持っている。サントリーではジョージ・グレーガン、フーリー・デュプレアといった伝説的名SHのそばで大きく成長し、今度は欧州ラグビー界挑戦でさらなる飛躍を目指す。
フランス国内最高峰リーグ「トップ14」では現在７位ながら、欧州チャレンジカップ（ハイネケンカップに次ぐ、欧州２大タイトルのひとつ）で準々決勝進出を決めているスタッド・フランセは先日、同じサントリーのFLジョージ・スミスとの短期契約を発表したばかり。頼れるアニキの存在が日和佐のパフォーマンスに好影響を及ぼすのは間違いない。
新たなチームメイトとなるのは、イタリア代表主将のNO8セルジオ・パリセや、アルゼンチン代表主将のSO/CTBフェリペ・コンテポーミ、2011年ワールドカップ準優勝メンバーであるフランス代表のLOパスカル・パぺにHOディミトゥリ・スザルゼウスキー、そしてサモア代表FBポール・ウィリアムズ、元オーストラリア代表CTBモーガン・トゥリヌイなど。
日和佐と同じSHには、今年のシックスネーションズ（欧州６カ国対抗戦）に出場したフランス代表ジュリアン・デュプイや、オールブラックスとして57キャップを持つバイロン・ケラハーがおり、貴重でビッグなチャレンジとなりそうだ。
サントリーの２冠に大きく貢献した日和佐（中央）。W杯では海外メディアも彼の俊敏性を高く評価した
（撮影：BBM）