エディー・ジョーンズ新ヘッドコーチ率いる日本代表に選出された天理大SO立川理道は、「ここで終わりじゃない」と語った。自身初の代表入りは「素直に嬉しかった」が、2015年のワールドカップ・イングランド大会で「勝つためのスタート。その舞台にやっと立てた」と決意を新たにする。
主将として臨んだ今季の大学選手権では、果敢な仕掛けと平行なパスで相手守備網を切り裂きチームを準優勝に導いた。2011年のニュージーランド大会では外国人司令塔を重用した日本代表が1分3敗だったとあって、若き日本人SOの立川は各所で代表入りを期待された。「期待してもらっていましたし、僕自身も楽しみにしていました」。メンバーの発表会見があった19日の朝、所属先の小松節夫監督から正式な報せを受けた。
2009年、自国開催のジュニアワールドチャンピオンシップに20歳以下日本代表として出場。初めて年代別のナショナルチームに加わったこの時、「日本代表を少し、身近に感じた」と語る。「日本の大学2年生までのなかでトップの人たちが集まってて、楽しかった。色んな経験をしている人が沢山いるなかでできるのは、ラグビー選手として幸せ」と、多くのファンに注目される前からジャパン入りを狙っていた。
メンバーには、東福岡高3年でWTBとして選出の藤田慶和ら若手も多く揃う。それを知った立川は「日本代表のラグビーを変えようとしているのだと感じました」。ともに選出された2学年上のSO小野晃征(サニックス)には、昨年の日本A代表で定位置を奪われている。今度は「ボールを前に、前に動かすところ」をアピールし、「ポジションを獲っていきたいです」。
チームは4月28日開幕のアジア五カ国対抗2012に向け、同月2日から静岡・つま恋で合宿を行う(〜7日)。
(文・向 風見也)