2011年度日本ラグビーフットボール選手権大会の決勝戦が18日、小雨まじりの東京・国立競技場で行われ、サントリーサンゴリアスが21−9でパナソニックワイルドナイツを破り、2年連続5回目の日本一に輝いた。サントリーは今季トップリーグも制しており、見事な2冠達成である。
トップリーグ決勝で敗れた悔しさを胸に、5年連続で日本選手権のファイナルステージに立ったパナソニックだが、2年ぶりの王座奪還はならなかった。
前半23分、パナソニックがFB田邉淳のペナルティゴール(PG)で先制した。対するサントリーは3分後、SOトゥシ・ピシが敵陣22メートル内でショートパントを使って裏に出て、自らインゴールでボールを押さえ逆転に成功。35分にはWTB小野澤宏時がハーフウェイで相手パスをインターセプトし、約50メートルを走り切って追加トライ。サントリーが14−3とリードして前半を終えた。
互いに密集でのターンオーバーが多かった激しい攻防戦。早めに追いつきたいパナソニックは後半63分、65分とPG2本成功で5点差とした。しかし、世界トップクラスの外国人選手が柱となり、経験値が増したサントリーは大崩れしなかった。リセットして連続攻撃を重ね、69分にゴール前まで迫ると、SHフーリー・デュプレアのパスにCTB平浩二がタイミングよく走り込み、決定的なトライを奪った。
国内最高峰のスピードを持つ攻撃力に加え、ディフェンスでも強さを見せたサントリーは結局、相手に1本もトライを許さなかった。エディー・ジョーンズGM兼監督は日本代表ヘッドコーチ就任のため、この試合を最後にサントリーを去る。選手たちは最高のパフォーマンスを披露し、指揮官のラストゲームを優勝で飾った。