第49回日本ラグビーフットボール選手権大会は11日、準決勝2試合が東京・国立競技場と大阪・近鉄花園ラグビー場で行われ、サントリーサンゴリアスとパナソニックワイルドナイツが勝利、決勝進出を決めた。
今季トップリーグ王者のサントリーは、東京で東芝ブレイブルーパスと対戦した。堅守で前半を耐えたサントリーは、後半早々にCTBニコラスライアンのペナルティゴール(PG)で逆転。その後、HO青木佑輔のインターセプトトライで流れを引き寄せると、ラスト40分間は相手に得点を許さず、23−8で接戦をものにした。
大阪で行われたもう一試合は、トップリーグ準優勝のパナソニックが5トライを奪ってNECグリーンロケッツに完勝。相手には一度もゴールラインを越えさせず、41−3というスコアに終わった。
トップリーグ決勝でも対戦したサントリーとパナソニックは、今シーズンを締めくくる日本選手権のファイナルステージでもぶつかることとなった。決戦は3月18日、東京・国立競技場で行われる。
サントリー対東芝戦。
前半7分、SOデイビッド・ヒルのPGで東芝が先制した。対するサントリーは24分、ゴール前5メートルでSHフーリー・デュプレアが粘り、FB有賀剛がパスに走り込んで逆転トライ。しかし3分後、東芝は敵陣でのラインアウトからサインプレーが決まり、10メートル過ぎからCTB仙波智裕が抜けて一気にゴールへ走り込んだ。
前半のボール支配率は東芝が77%と優勢だった。しかし、サントリーは22メートル内に入られてから粘り強く守り、7−8とわずか1点差で前半を折り返した。
後半開始3分後、サントリーがPGで逆転。53分にはHO青木佑輔がインターセプトトライを決め、流れを変えた。その後、PG2本追加で15点差としたサントリーは、最後まで体力が落ちることなく守り抜き、ライバルとの接戦に勝利。トップリーグとの2冠まであと1勝と迫った。
パナソニック対NEC戦。
前半11分、パナソニックのFLバツベイシオネが22メートル内で相手WTBネマニ・ナドロをあっさりかわし、先制トライを奪った。PGを追加後の20分には、HO堀江翔太が左タッチライン沿いを力強く駆け上がり、コーナーにグラウンディング。33分には、敵陣22メートルでの相手ボールスクラムでパナソニックはターンオーバーに成功し、NO8ヘンドリック・ツイがインゴールへ走り込んだ。
24−3と前半を大きくリードした野武士軍団は、後半もFB田邉淳のPGで先に点を取ると、60分には途中出場SO野口裕也の突破からキャプテンのCTB霜村誠一へと渡り、決定的トライ。78分には途中出場SHイーリニコラスのブレイクスルーをきっかけにCTBサム・ノートンナイトもゴールラインを越え、完勝。王者サントリーへの挑戦権を手にした。