ジャパンラグビートップリーグ2011−2012シーズンの表彰式が27日、東京国際フォーラムで行われ、サントリーサンゴリアスの4季ぶり2度目の優勝に貢献したFLジョージ・スミスがMVPに選ばれた。世界最高峰アスリートと称されるオーストラリア出身の31歳は、日本ラグビー界でもベストパフォーマンスを続け、個人としてはプレーオフMVP、ベストフィフティーンとのトリプル受賞となった。
「私にとってもサントリーにとっても、すばらしいシーズンでした。トップリーグは、試合はもちろん、選手、チームメイトのレベルも非常に高く、驚きました。より多くの人がラグビーを観に来てくれるよう、これからも努力していきたい。支えてくれたすべての人に感謝します」(ジョージ・スミス)
新人賞に輝いたのは東芝ブレイブルーパスのFLマイケル・リーチ。東海大学時代から日本代表でも活躍する23歳は、FWながら今季8トライを挙げ、ベストフィフティーンにも選ばれた。
「多くの同級生が今シーズンのトップリーグに出ていたことが嬉しく、そのなかで新人賞に選ばれとても光栄です。そして、来年も背番号7番としてベストフィフティーンに選ばれるよう頑張ります」(マイケル・リーチ)
外国人監督として初めてトップリーグ優勝を果たし、表彰式での笑顔にも達成感がにじんでいたサントリーのエディー・ジョーンズGM兼監督は、「選手が頑張った結果です。竹本キャプテンの牽引もよかった。日本選手権が楽しみですし、もっといいラグビーをお見せしたい。この大会をレベルの高いタフな戦いにしてくれた他のチームにも感謝申し上げます」と語った。そして、ハイレベルの集団を見事に束ねた竹本隼太郎キャプテンは、「チームは成長を続けていますし、まだやれることはあります。トップリーグでの自信を日本選手権につなげていきたいです」と2冠目獲得へ早くも闘志を燃やしていた。
得点王は、182得点を記録したFB五郎丸歩(ヤマハ発動機ジュビロ)が4年目で初受賞。38ゴール、32ペナルティゴールを成功させてベストキッカー賞にも輝き、「入社して以来ずっとほしかった賞。この賞に恥じぬよう、これからも頑張っていきます」と来季のさらなる活躍を誓った。
最多トライゲッターに輝いたのは、パワフルWTBネマニ・ナドロ(NECグリーンロケッツ)。シーズン最多タイの19トライをマークし、12月18日のホンダヒート戦では1試合6トライの新記録を樹立するなど、チームのセミファイナル進出に貢献した。「自分だけではなく、チームみんなの努力の結果です」。
そのほかの受賞者・チームは以下の通り。イエローカード、レッドカードを1枚ももらわなかった東芝ブレイブルーパスにはフェアプレーチーム賞が、スタンドからラグビーを盛り上げた『近鉄ライナーズ応援くらぶ』には特別賞が贈られた。
<チーム表彰>
| 表彰 | チーム名 | 受賞回数 |
|---|---|---|
| 優勝 | サントリー サンゴリアス | 4年ぶり2回目 |
| 準優勝 | パナソニック ワイルドナイツ | |
| 第3位 | 東芝ブレイブルーパス | |
| 第3位 | NECグリーンロケッツ | |
| フェアプレーチーム賞 | 東芝ブレイブルーパス | 初受賞 |
| ベストファンサービス賞 | 神戸製鋼コベルコスティーラーズ | 8年連続8回目 |
<個人表彰>
| 表彰 | 氏名 | 所属 | 受賞回数 |
|---|---|---|---|
| トップリーグMVP | ジョージ・スミス | サントリー サンゴリアス | 初受賞 |
| 新人賞 | マイケル・リーチ | 東芝ブレイブルーパス | 初受賞 |
| 最多トライゲッター | ネマニ・ナドロ | NECグリーンロケッツ | 初受賞 |
| 得点王 | 五郎丸 歩 | ヤマハ発動機ジュビロ | 初受賞 |
| ベストキッカー | 五郎丸 歩 | ヤマハ発動機ジュビロ | 初受賞 |
| プレーオフMVP | ジョージ・スミス | サントリー サンゴリアス | 初受賞 |
| ベストホイッスル | 平林 泰三 | 日本ラグビー協会 | 2年連続3回目 |
| 特別賞 ? | 中居 智昭 | 東芝ブレイブルーパス | |
| 小野澤 宏時 | サントリー サンゴリアス | ||
| 久富 雄一 | NTTドコモ レッドハリケーンズ | ||
| 大野 均 | 東芝ブレイブルーパス | ||
| 相馬 朋和 | パナソニック ワイルドナイツ | ||
| 大西 将太郎 | 近鉄ライナーズ | ||
| 林 慶鎬 | 神戸製鋼コベルコスティーラーズ | ||
| 木曽 一 | NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス | ||
| 特別賞 ? | 近鉄ライナーズ応援くらぶ |
※ 特別賞?の8名は、リーグ戦100試合出場達成