2012年2月25日、東京の駒沢陸上競技場での日本選手権1回戦。
大型FW陣を軸として手堅く戦い大学選手権を制した帝京大は、展開ラグビーでクラブ選手権王者の六甲クラブに83−12と圧勝した。
今回の戦法を選んだ理由を、SO森田佳寿はこう語る。
「大学選手権でもボールを回し、空いているところを探すということはやっていましたけど、そういったところをもっと伸ばすため、また、2回戦以降にもチャレンジするためにやりました」
3月4日、熊谷ラグビー場での2回戦では、日本最高峰のラグビートップリーグの強豪である東芝と戦う。
六甲戦の終了時点では次戦のカードは未定だったが、トップリーグの強豪との対戦を見据え、攻撃に幅を持たせたかったのだろうか。しかしその向きを、岩出雅之監督は暗に否定するのだった。
「相手の弱みに自分の強みをどうぶつけるかです。同じ戦法で次に望むことがベストとは思いません。記者の方も、どうすれば勝利に繋がるかを観て、ご質問いただければ」
FWが強い東芝相手にも、学生チャンプは得意の型で挑むか。
(文・向 風見也)