ラグビーリパブリック

パナソニック×神戸製鋼 「こういうゲームでも勝つ」

2012.01.23

 トップリーグの上位争いが激化している。2012年1月22日、第11節。昨季王者で現在10連勝中のパナソニックは、4強入りでのプレーオフ進出を狙う神戸製鋼に29−27と、後半ロスタイムでの逆転勝ちを決めた。太田市運動公園陸上競技場を沸かせた。が、不満足だった。
 一時11点リードも、後半33分、24−27とされた。そんな後の勝者は終盤、集中力を見せた。勝ち越された直後、ゲーム主将のHO堀江翔太曰く「常にマイボールを狙う」キックオフで球を確保。終始劣勢だったスクラムも、37分、敵陣深い位置での相手ボールのものを押し返す。そのまま攻め立て、43分、NO8ヘンドリック・ツイが決勝トライを決めた。プレーオフ進出を確定させ、他会場の結果も相まって首位に立った。
 歓喜の瞬間にも、しかし、堀江は悔やんだ。前半は10−13と負けており、その内容を振り返れば「イライラするミスが多く、そこが(終盤の)クロスゲームになった(繋がった)」。勝敗とは別次元の問題でやや苛立っていた。もっとも、敗れた側のある選手は、「パナソニックの強さはこういうゲームでも勝つこと」と言うのだが。


(文・向 風見也)


 

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