ラグビートップリーグは15日、第10節7試合があり、大阪・近鉄花園ラグビー場ではNECがヤマハに23−19で勝利。プレーオフ進出条件となる上位4強入りへの争いを制した。勝ち点「4」を獲得したNECは7勝3敗で総勝ち点を「36」とし、3試合を残し4位で終えた。ヤマハは7点差以内の負けによる勝ち点「1」を獲得。トータルを「27」とし、5勝5敗の8位となった。
試合はシーソーゲームだった。前半1分、NECがヤマハ陣ゴール前左ラインアウトからFLニリ・ラトゥ主将が先制も(SO田村優のゴールは失敗)、18分にはヤマハがNEC陣中盤での右への展開で、WTB屋宜ベンジャミンレイのトライを生んだ。FB五郎丸歩が直後のゴールを決め、チームは逆転に成功した。FB五郎丸は、23分にも50メートル超のペナルティゴール(PG)を決めた。ここでスコアは5−10となった。
25分、NECはSO田村のPGで8−10と差を詰めた。さらに34分には、グラウンド中盤でのSO田村のキックパスを受けたWTBネマニ・ナドロが約40メートルを激走しインゴールへ飛び込んだ。ゴールも決まり、スコアは15−10となった。
ヤマハは前半終了間際の40分、後半1分と、FB五郎丸がPGを決めて15−16と逆転。8分、NECのSO田村もPGを成功させ18−16とするが、27分にはまたもFB五郎丸の右足で18−19となった。試合の流れを掴んだかに見えたが、31分、NECはWTBナドロが左タッチライン際でタックラーを振り切り、2本目のトライをマーク(ゴール失敗)。これが決勝点となった。
敗れたヤマハ清宮克幸監督は、「チームに足りないところがあるというのが率直な感想。(具体的には)ここという集中力。少し手を加えれば改善できることですけど、その少しが難しい」。一進一退の攻防における細かなミスが気になった。一方、勝った岡村要ヘッドコーチは「タフなゲームでした。上手く行かなかったところも多いが、選手がハートで戦ってくれた」と語った。マン・オブ・ザ・マッチはNECのSO田村優。
(文・向 風見也)