ラグビートップリーグは9日、第9節7試合が行われた。群馬・太田市運動公園陸上競技場では前年度王者のパナソニックがヤマハに25−19で勝利。8勝1負で14チーム中2位となった。勝ち点は「4」を獲得しトータルで「39」とした。敗れたヤマハは5勝4負で7位。勝ち点は、7点差以内の負けで与えられる「1」をマークし通算「26」とした。なおこの日、パナソニックのPR相馬朋和がリーグ戦の100試合出場を達成した。
試合は前半、ヤマハが安定したスクラムと外国人選手の突破力を活かした。前半4、22分とFB五郎丸歩がペナルティゴール(PG)を決めスコアは0−6。26分にはパナソニックFB田邉淳のPGで差を詰められたが、36分にはまたもFB五郎丸がPGを成功させた。前半を3−9とリードで折り返した。
後半はパナソニックが流れを掴んだ。2分、両チームの蹴り合いが続くなかで、SOマイク・デラーニがラン。ビッグゲインし、CTBジャック・フーリーのトライを演出した。ここではFB田邉もゴールを決め、スコアは10−9と逆転した。FB田邉は16分のPGも成功させ、13−9と点差を広げた。さらに19分、SOデラーニが右側の大きなスペースにキックし、それを追いかけたWTB北川智規が大きくドリブル。インゴールに入ったボールを最後はFB田邉が抑え、18−9とした(ゴール失敗)。
25分にはヤマハのFB五郎丸にPGを決められたパナソニックだが、28分、ゴール前左でのFB田邉のキックパスにWTB山田章仁が反応。そのままインゴールへと駆け抜けた(ゴール成功)。なおこの得点は、SOデラーニのハイパントが起点となっていた。35分にはゴール前左ラインアウトからのモールでFLフォラウ愛世がトライを決めたヤマハは、白星は掴めなかった。
試合後、勝った中嶋則文監督は「デラーニがいい判断で流れを持っていってくれた。相馬の100試合目で、皆が勝つという気持ちを前面に出していた」と語った。敗れた清宮克幸監督は「ゲームは支配できていたけど、相手の上手さが上回った」と話した。マン・オブ・ザ・マッチはパナソニックSOデラーニが獲得した。
秩父宮ラグビー場では、東芝がホンダを48−7で制し、7勝2負、総勝ち点「36」の3位(ホンダは1勝1分7負、総勝ち点「8」の13位)。サントリーがNECに35−29で勝利し、9戦全勝、総勝ち点「41」で首位を保った。NECは6勝3負、総勝ち点「32」で4位。大阪・近鉄花園ラグビー場では昨季4強のトヨタがNTTコムに18−26で敗れ4連敗。3勝6負、総勝ち点「17」の10位となった。勝ったNTTコムは4勝5負、総勝ち点「19」の9位。近鉄はNTTドコモに39−25で勝ち6勝3負、総勝ち点「28」の6位となった(NTTドコモは1勝1分7負、総勝ち点「9」の12位)。福岡・レベルファイブスタジアムではサニックスがコカ・コーラWに31−24で勝ち2勝7負、総勝ち点「14」の11位(コカ・コーラWは9戦全敗、総勝ち点「3」の14位。兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場ではリコーが神戸製鋼に31−27で勝ち5勝4負、総勝ち点「25」の8位となった(神戸製鋼は5勝4負、総勝ち点「29」の5位)。
(文・向 風見也)