ラグビーリパブリック

高校最高峰の高速ラグビーを東福岡制す 史上5校目の3連覇!

2012.01.07

 第91回全国高校ラグビー大会の決勝が7日、大阪・近鉄花園ラグビー場で行われ、前年度王者の東福岡(福岡)が東海大仰星(大阪第3)を36−24で破り、3年連続4度目の日本一に輝いた。3連覇の偉業達成は、同志社中(同志社)、京城師範、秋田工、啓光学園(常翔啓光学園)に次いで5校目。モスグリーン軍団は国内公式戦無敗記録を「80」に伸ばし、全国の頂点に立った。


 


 高校最高峰の高速ラグビーを誇る両チーム。先に主導権を握ったのは風上の東福岡だった。前半4分、SH岩村昂太のペナルティゴールで先制。その1分後にはハーフウェイからWTB中野涼がインターセプトトライで一気に流れを引き寄せた。
 東海大仰星は1年生FB野口竜司などがスーパータックルを見せるが、東福岡の勢いは簡単には止まらない。19分には、サイドライン沿いでつかまった仰星WTB近藤英人のパスを、東福岡のSO近藤拓がインターセプトしてインゴールへ。15−0と差は広がった。
 早めに追いつきたい東海大仰星は25分、SH湯本睦の鋭いランからチャンスを作り、エースWTB近藤英人が7人制日本代表のスターFB藤田慶和を振り切って右隅にねじ込み、反撃。しかし前王者は前半終了間際、敵陣22メートル内のブレイクダウンでターンオーバーに成功すると、すばやく左に展開してNO8石松伸崇がゴールラインを突破した。
 22−5と東福岡がリードしてハーフタイムへ。


 


 後半も先にスコアボードを動かしたのは東福岡。開始から2分も経たないうちに、SO近藤拓が軽快なステップで敵陣10メートルから22メートル内にブレイクし、FB藤田につないでトライを生んだ。
 仰星は36分、22メートル内でテンポのいい攻撃を繰り返し、ゴール前ラックからの球出しにFL上田宥人が合わせて執念のグラウンディング。次の得点を仰星が奪えば、地元サポーターの声援も後押しして流れが変わるかに思われたが、試合巧者でスキを見せない東福岡は46分、エースFB藤田が自陣10メートルから力強い走りで左サイドを突破し、ディフェンダーをひきつけて敵陣10メートルでライン際を上がってきたWTB藤崎匠につなぎ、チーム5本目のトライを演出した。
 点差は広がっても、互いに集中力は途切れず、最高峰の高校ラグビーをフルタイムで継続。東海大仰星は57分にパワフルな突進を見せたPR東森友宏が、ロスタイムにはLO橋本皓がチームメイトの意地をつないでトライを奪い、誇り高き好ゲームは36−24でノーサイドを迎えた。


 


 東福岡は今大会の総得点を「292」とし、自らが2大会前にマークした大会史上最多得点「274」を更新する圧倒的攻撃力だった。


 

Exit mobile version