第91回全国高校ラグビー大会は3日、大阪・近鉄花園ラグビー場で準々決勝4試合が行われ、東福岡(福岡)、常翔学園(大阪第2)、御所実(奈良)、東海大仰星(大阪第3)が準決勝進出を決めた。
前年度決勝戦で激闘の末に引き分け、両校優勝となった東福岡と桐蔭学園(神奈川)が今回は4強決めの第1試合で対戦。3連覇を狙う東福岡は後半18分にペナルティゴールを決められリードを許したものの、その1分後に敵陣10メートルから右へ展開し、7人制日本代表のFB藤田慶和が逆転トライを挙げた。桐蔭学園のディフェンスに苦しんだモスグリーン軍団だが、29−21で準決勝にコマを進めた。
第2試合では、Aシードの常翔学園が前後半ともに序盤で先手を取り、試合の主導権を握った。7分にSH岡田一平のトライ、11分にはPR植木悠治のゴール突進でリードを広げた常翔学園は、佐賀工(佐賀)に2トライを返されたものの、恐れを知らない攻撃ラグビーで5度もゴールラインを越え、31−14で快勝した。
第3試合。近畿チャンピオンの京都成章(京都)に挑んだ御所実は、7点差を追い、ロスタイム含むラスト約15分間を相手22メートル内で怒涛の攻撃。京都成章が必死のディフェンスでゴールラインを越させなかったが、御所実のモール攻撃に対し土壇場で認定トライが与えられ、ゴールも決まって7−7の同点で終了した。抽選の結果、御所実が準決勝進出となり、京都成章は負けなしで花園の舞台から去った。
第4試合は、前半4分に高校日本代表候補のFB田村熙がバランスの良い走りでインゴールへ入り、國學院栃木(栃木)が先制した。14分には相手キックミスを栃木WTB吉岡征太郎が処理して追加点。リードされた東海大仰星だったが、17分、WTB近藤英人のインターセプトトライで流れを引き戻した。27分にはWTB枝松翼が左サイドを抜けて逆転につながるトライを獲得。後半はしばらくこう着状態が続いたが、東海大仰星は19分にゴール前ペナルティからの速攻でWTB近藤が力強くフィニッシュし、決着をつけた。ファイナルスコアは24−12。
4強の激突は5日に花園で行われる。準々決勝4試合終了後に準決勝の組み合わせ抽選会が行われ、「東福岡 vs. 常翔学園」「東海大仰星 vs. 御所実」のカードに決まった。
<全国高校ラグビー 準々決勝 結果/1月3日・第1グラウンド>
桐蔭学園(神奈川) 21 − 29 東福岡(福岡)
常翔学園(大阪第2) 31 − 14 佐賀工(佐賀)
京都成章(京都) 7 − 7 御所実(奈良)
※ 抽選の結果、御所実が準決勝進出
國學院栃木(栃木) 12 − 24 東海大仰星(大阪第3)
<全国高校ラグビー 準決勝 カード/1月5日・第1グラウンド>
・13:00 東福岡(福岡) vs. 常翔学園(大阪第2)
・14:25 東海大仰星(大阪第3) vs. 御所実(奈良)