ラグビーリパブリック

関東学院大×天理大 異常ではなく通常

2012.01.03

 相手の関東学院大の守りが、自分の外側のアイセア・ハベア、トニシオ・バイフの両CTBを警戒している。天理大SO立川理道主将はそう感じ、自ら前進。8本中7本のトライに絡む。2012年1月2日、東京は国立競技場での大学選手権準決勝で、42−17と快勝した。
 戦前の大方の予想によれば、このゲームは挑戦者同士の戦いだった。どちらが先に勢いづくかが焦点の1つだった。それを決めるとされる、試合前のウォーミングアップ。国立での準決勝は5年ぶりの関東学大は、異常性を醸成した。00年代の黄金期の監督、春口廣部長のもと、シンプルな練習を大声で行った。かたや27年ぶりの4強入りだった天理大は、静かに、小松節夫監督によれば「いつも通り」のメニューを行った。稀な大一番への選手の緊張は、時間に余裕を持っての会場入りで解消した。「いつもはブレザーで来ますが、今日は先にスタイルして(試合用の格好に着替えて)2時間前に来ました。ウォーミングアップに入ったら集中しようと。それまではキョロキョロするなり、写真撮るなり…」と小松監督。後の勝者は通常通りの展開力を見せ、前半を27−7とした。


(文・向 風見也)


 

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