第48回全国大学選手権大会は25日、2回戦に突入し、東京・秩父宮ラグビー場で行われた第1試合は、関東学院大が28−26で早稲田大を下し、5シーズンぶりに準決勝進出を決めた。
序盤の15分は早稲田が敵陣でゲームを支配。ゴールを狙える位置で反則を得れば手堅くショットを選択し、前半10分と12分、WTB原田季郎のペナルティゴール(PG)で先手を取った。攻撃のテンポよく、ブレイクダウンも優勢。
早稲田の出足鋭いタックルに苦しんだ関東学院だが、20分頃から相手22メートル内で連続攻撃を続け、26分、キャプテンのPR田中圭一が密集から突進して、ゴールポスト下にトライを決めた。ゴール成功で逆転する。
攻撃のリズムをつかんだ関東学院は32分、22メートル内ラインアウト後のブレイクダウンから、すばやく右に展開し、WTB渡邊昌紀がトライ。37分には、ラインアウトからモールドライブで大きく前進し、ブレイクダウン後、9−10−13−15とつなぎ、最後は相手のディフェンスが整わないうちにFB高健二がスペースに切り込み、チーム3本目のトライを奪った。高のゴールキックも好調で、関東学院大が21−6とリードしてハーフタイムを迎えた。
早めに追いつきたい早稲田は44分、敵陣22メートル内でSO小倉順平が絶妙のグラバーキックをポスト下に蹴り込み、途中出場CTB下平泰生がチェイスに勝って一瞬早くボールを押さえた。50分にはWTB中?隆彰が関東学院大WTB小林直哉に強烈なタックルを放ってノットリリースザボールの反則を誘い、PG成功で5点差とする。勢いにのる早稲田は53分、FB井口剛志が敵陣10メートル付近から無人の左サイド前方へパントキックを上げ、WTB原田がダイレクトで確保して同点トライ。ゴールは外れ、21−21となった。
流れは早稲田に傾きかけた。しかし60分、SH西橋勇人が危険なタックルでイエローカードをもらい、雲行きが変わった。数的有利となった関東学院大は68分、22メートル内でのラインアウトからモールドライブで前進し、NO8安井健太が抜け出してインゴールにダイブ。ゴール成功で28−21と再びリードを奪った。
それでも粘る早稲田は72分、敵陣22メートルに迫ると、FB井口が今度は右前方へパントキックを上げ、FL小林勇也がバウンドに合わせてトライ獲得。だが、ゴール失敗で関東学院のリードは変わらない。
その差2点。逆転勝利を信じて前進する早稲田。78分、敵陣10メートルでラインアウトのチャンスをつかんだ。しかし、ノットストレートでミラクルのドラマは生まれず。関東学院大は残り時間をFW陣がボールキープで粘り、大接戦を制した。
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愛知・瑞穂公園ラグビー場で行われた第1試合は、筑波大が11−9で明治大を破り、関東大学対抗戦Aのリベンジを果たした。前半は明治が3本のPG成功で1点リードして折り返したが、筑波は後半64分、SO松下真七郎がPGをねじ込み逆転勝利を収めた。