2011年12月18日に茨城県ケーズデンキスタジアム水戸で開催された、ジャパンラグビー トップリーグの「NECグリーンロケッツ vs. ホンダヒート」戦で、NECの左WTBとして先発出場したネマニ・ナドロが6トライを挙げ、トップリーグの1試合最多トライ記録を更新しました。
これまでは1試合5トライが最高で、同じくNECのWTB窪田幸一郎が2004年度シーズンのリコー戦でその数字をマーク。翌年度はクボタに在籍していたダミアン・マクイナリがNEC戦でトップリストに並び、パナソニックのWTB北川智規も今シーズンの第7節・サニックス戦で5トライと大暴れしました。
単独1位となったナドロはフィジー出身の23歳。かつては“ラトゥ・ナシンガニヤヴィ”として知られていましたが、2009年末から母親の旧姓を用いて現在の登録名に変更しています。U20オーストラリア代表として出場した2008年のジュニア世界選手権大会でも最多トライ(5試合で7本)を記録。同年6月に南半球スーパーラグビーのワラタスに入団した当初は、身長195センチ、体重129キロという巨体を生かしたパワーと驚くべき快足で「怪物ジョナ・ロムー(元オールブラックス)の再来」と騒がれました。また、抜群のラグビーセンスと勝負強さは、元オーストラリア代表のいとこであるローテ・トゥキリと通じるところがあります。
プレミアシップ(イングランド)のエクセター・チーフスからNECに移籍して1年目。過去数年は故障に苦しんだ時期もありましたが、日本でその才能を爆発させつつあります。