関東大学ラグビー対抗戦Aは3日、2試合が埼玉・熊谷ラグビー場で行われた。すでに優勝を決めていた帝京大は、筑波大を11-0で制し7勝0敗の全勝で締めくくった。筑波大は5勝2敗とし、4日の早大対明大戦(国立)の結果次第で順位が決まる。なお熊谷では、日本体育大も成蹊大に18-0で勝利し1勝6敗(成蹊大は7敗)。両校は10日の入替戦に臨む。
試合直前まで雨天とあって球を回しづらいコンディションのなか、帝京大は強力FWと守備力を活かしゆったりとした試合運びを貫いた。前半の得点は6分のSO森田佳寿によるペナルティゴールのみ。途中、筑波大WTB竹中祥が力強い突破を見せるもゴールラインは割れなかった。
後半2分に竹中が負傷退場後、帝京大は接戦を耐えた。28分、敵陣ゴール前で相手反則からSH滑川剛人がそのままボールを持ち出し、右で待っていたLOティモシー・ボンドがラックを形成。最後は逆側にいたWTB南藤辰馬が両チームを通じ初のトライを決める。40分、SO森田がこの試合2度目のペナルティゴールを決めると同時にノーサイドとなった。勝った岩出雅之監督は「学生は落ち着いていた。すれ違いのラッキートライ(失点)だけはさせないよう集中していました」と手堅いゲーム内容を振り返った。一方、敗れた古川拓生監督は「(想定していたレベルの)以上でも以下でもなかった」と相手を分析。「動き勝つ準備をしてきたが、起点を作れなかった」と、セットプレーでの劣勢を悔やんだ。
帝京大、筑波大が進む全国大学選手権は、各地で18日に開幕する。
(文・向 風見也)