2011年11月6日、1敗で迎えた関東大学リーグ戦1部の首位攻防戦。同4連覇中の東海大に22-25敗れた関東学大だが、クラブの文化を秩父宮ラグビー場で示した。自陣から球を持ち込むランナーを皆で援護し、波状攻撃を仕掛けたのだ。チームは春から走り込んで体力をつけていた。LO後藤駿弥によれば、中心となり選手を指導する春口廣部長は試合前、部員に「スピード、スタミナ、ストレングスの3Sで勝っているのはスタミナ」と言ったようだ。この日、不安定なセットプレーや距離の出ないキックで苦しんだとも後藤は語る。が、「走って、繋ぐ。それが自分たちのラグビー」と、型は貫いた。終盤までリードしていた。
一方、後半23分のSH那須光のトライで逆転、全勝を保った東海大。今季は昨季まで圧倒していたクラブに苦戦し関東学大相手にも22点を取られたが、守備に手応えを掴んではいた。「あとは4年生のまとまり」と八百則和コーチ。グラウンド内外での上級生の存在感が、学生スポーツにおける重要な要素なのだ。NO8安井龍太主将は言った。「まだまだですけど4年生が主体的になった。皆、しっかりやると信じている」
(文・向 風見也)