ラグビートップリーグのコカ・コーラウエストの主将は今季から帝京大卒3年目のPR平原大敬が務める。
学生時代は怪力を活かした強力スクラムでライバルを制圧していたが、社会人入り後は「もっと考えるようになった」と言う。例えば序盤にスクラムが押された時の試合中の対応など、瞬時の判断とコミュケーション、修正能力が求められるようだ。判断に基づきスピーディーに動けるよう、体重は学生時代と比べて「15キロくらい」(本人談)減らした。
「チームに求められるものが変わった。大学の時も、求められたことに答えた結果があれ(パワーアップとスクラムの制圧)だった。コーラでは考えることが求められている」。自分のプレーをチームの方針に適応させるタイプの平原は、スタイルの変化をこう説明した。
今後は日本代表入りを狙う。サイズ重視の感があった今秋までの選考基準に対して「もし大きさが求められているなら、自分は無理(だった)」と身長176センチ、体重110キロの平原。とはいえその向きに怒りは感じなかった。「人をどうこう言うよりも、選ばれなかった自分が悪い、と。そう思うことが結果的に自分に返ってくる」。「考える」という「無形の力」を長所に、桜のジャージィを狙う。
(文・向 風見也)