29日のトップリーグ初戦で前年度王者のパナソニック(前三洋電機)と対戦するサントリー。豊富な運動量と正確な技術をベースに自陣からも積極的に攻める「アグレッシブ・アタッキング」を提唱し、昨季は序盤こそ躓くも終盤の日本選手権は制覇。その時点をスタートラインに設定できた今季は、よりタフな状態で開幕を迎えられると複数選手、スタッフは自信を持つ。
就任2年目のエディー・ジョーンズ監督は26日、トップリーグプレスカンファレンスで多くの報道陣に囲まれた。今秋のワールドカップニュージーランド大会で決勝トーナメントに出場した新加入選手、南アフリカ代表LOダニー・ロッソウ、SHフーリー・デュプレアの起用はコンディション面を考慮し慎重に決断するとしたが、夏からチームに帯同していた元オーストラリア代表FLジョージ・スミスは初戦からフル稼働することが濃厚だ。もっとも日本代表6名、他国代表4名の計10名がワールドカップに出場した同チームにあって、主力組が揃って練習できた回数は数回程度。指揮官は「(初戦は)現状での全力を尽くす。長期間を見たアプローチをしており、シーズンを通し5〜10パーセント上がってくる予定」と語った。
次期日本代表監督候補に名前が挙がるジョーンズ監督。昨今、就任に関する具体的な条件を各種メディアで発言している理由については「常に自分の考えを言っている」とし、「サントリーと話をしなければならないが、私としては日本に情熱を持っている。(代表チームは)皆が見て楽しいと思うスタイルをやる必要がある。日本では色々なスポーツが行われている。そこで(ファンに)観に来てもらう理由を与えるために、エキサイトなプレーができないと」と続けた。
(文・向 風見也)