ラグビーリパブリック

世界を魅了したキウイ・マジック  W杯は収益も大成功

2011.10.23

 ニュージーランドとフランスによる死闘は、ワールドカップ史上初めての1点差ゲームとなりました。両チーム合わせて15点も最少得点ゲーム。約1カ月半におよぶ楕円球のドラマは、手に汗握る80分間で幕を閉じ、感動と深い安堵感、そして祭りのあとの寂しさが少しずつニュージーランドに訪れています。もちろん、24年ぶりに栄冠が戻ってきた歓喜の大フィーバーはまだまだ続くでしょう。


 


 2011ラグビーワールドカップNZ大会のトーナメント主催者は10月20日、収益目標の2億6850万NZドル(約164億2558万円)を突破したと発表しました。3位決定戦と決勝戦の一部はまだ数字に反映されていないため、最終的には2億7000万ドル近くまで迫りそうです。今回はプール戦でも好ゲームが相次ぎ、用意した全チケットの87%が売り切れました。Well done, Kiwi !
 人口約430万人の小さな国ですし、2月のクライストチャーチ地震による会場変更などの影響でチケットセールスの出足は低調でしたが、さすがラグビー王国。美しい自然や心温かいフレンドリーな人々が多いのもこの国の魅力で、誇り高きグリーン&ゴールドを身にまとったあのスプリングボクス(南アフリカ代表)サポーター10数名が、憎き(?)宿敵オールブラックスのキャップをかぶって決勝戦を観戦するという珍しい光景を見かけました。世界中のラグビーファンを虜にしたキウイ・マジック! 紛れもなく、ニュージーランド国民の勝利です。


 


 ニュージーランドはこれで、オーストラリア、南アフリカと並び、最多となる2度目のワールドカップ優勝達成。逆にフランスは、3度の決勝戦ですべて悔し涙を流した唯一のチームとなりました。
 なお、今大会の得点王に輝いたのは準々決勝で散った南アフリカのSOモルネ・ステイン(62点)。トライ王は6本を挙げた欧州のスター2人、フランスのWTBヴァンサン・クレールとイングランドのWTBクリス・アシュトンでした。


 



※ 為替レートは2011年10月23日
 

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