ニュージーランド国民の夢はつながった。16日、オークランドのイーデンパークで2011ラグビーワールドカップの準決勝第2試合が行われ、ニュージーランド代表(オールブラックス)が20-6でオーストラリア代表を下し、決勝戦進出を決めた。
前半6分、ニュージーランドはFBダグが敵陣22メートル後方からダミーとスピードに乗った華麗なステップで3人をかわし、タッチライン外に押し出される寸前にCTBノヌーへパスをつないで先制トライを奪った。その後、互いにペナルティゴール(PG)を1本ずつ取り合って迎えた22分、敵陣に攻め込んだニュージーランドのハーフ団はドロップゴール(DG)を選択し、SOクルーデンが確実に決めた。
オーストラリアの司令塔クーパーはキック戦術に精彩を欠き、強力ラインブレイカーのひとりであるFBビールを怪我で欠いたオーストラリアのバックラインは勢いを生み出せなかった。
その後、オーストラリアはクーパーがDGを決めて再び5点差としたが、ボールを支配して6割以上を敵陣で戦ったニュージーランドが優位にゲームを進めると、FW陣もブレイクダウンとスクラムでオーストラリアを制圧し、PGをさらに3本追加で勝負を決めた。
10月23日(日)にオークランドで行われる決勝戦のカードは、フランス対ニュージーランドとなった。両国は1987年の第1回大会決勝でも激突し、そのときはニュージーランドが栄冠を獲得している。
(文・竹中 清/オークランド)