ラグビーリパブリック

パナソニックとの練習試合に白星も トヨタ朽木監督「このままでは…」

2011.10.11

 昨季ラグビートップリーグ王者の三洋電機が名称変更したパナソニックと同4強のトヨタは8日、群馬・太田市のパナソニックのグラウンドで練習試合を行った。パナソニックが選手同士の密な連携で磐石な守備網を敷くも、トヨタが19-17で勝利した。
 敗れたパナソニックの中嶋則文監督は「今日のような厳しい相手にも、全員がコミュニケーションを取ってできた」と内容には満足。「あとは相手陣に入った時に取りきれるか」。日本代表組を欠いたワールドカップ期間中、FWの「相手を付けて」の練習が不十分だったため、ラインアウトからのモールの組み方などは発展途上。開幕までの期間はメンバーが出揃うため、「取りきる」ための仕上げを施す。
 一方、勝ったトヨタの朽木泰博監督は「パナソニックは日本で1番、ディフェンスのいいチーム。その相手にどれだけボールキープできるか、どこに穴を空けてトヨタのペースに持ち込めるか」を確かめるべく練習試合を申し込んだと言い、結果、「すごく価値があった」。後半19分、パナソニックのドリフトディフェンス(グランドの内側から外側へ相手を押し出す守備形態)の進行方向の逆を突いてCTBスティーブン・イェーツがトライを奪った。「(穴は)わかりましたけど、それはトップリーグで……」と収穫はあったようだ。しかし、「もちろんこのままでは勝てないのはわかっています。自分の一瞬の判断の遅さが(ボール争奪局面での相手の)ターンオーバーに繋がったことを、選手はわかったんじゃないですか」。攻め込みながらも敵陣深い位置でボールを奪われたことを反省した。


(文・向 風見也)

Exit mobile version