2011ラグビーワールドカップの開催国ニュージーランドは9日、オークランドで行われた準々決勝でアルゼンチンに苦戦しながらも33-10で勝利し、悲願の優勝にまた一歩前進した。16日の準決勝では、前王者南アフリカを破った宿敵オーストラリアと対戦する。
前半13分と26分にSHウィップーのペナルティゴール(PG)でリードを奪ったオールブラックス(ニュージーランド代表)だが、31分、アルゼンチンはFLファリアス=カベージョが逆転につながるトライを獲得。ハーフウェイ付近でのスクラムからNO8セナトーレが一気に駆け上がり、細かくパスをつないで実を結んだ。
世界最高峰の司令塔カーターを故障で失い、攻撃の爆発力が鳴りを潜めたオールブラックスは、前半早々に股の付け根を痛めていた代役SOスレイドが33分にベンチへ下がり、ピンチに。それでも、ウィップーのPGで着実に加点し、前半を12-7とリードしてハーフタイムを迎えた。
後半66分までにオールブラックスが奪ったリードはわずか8点と、前回大会3位のアルゼンチンがディフェンスで奮闘し、緊張のシーソーゲームが続いた。しかし、勇敢な南米のロス・プーマスが一時退場者を出して迎えた67分、数的優位となったオールブラックスはNO8リードがチーム初トライを獲得。73分にウィップーが7本目のPGを決めると、77分にはLOソーンがダメ押しトライを挙げ、粘るアルゼンチンを振り切った。
なお、この試合でオールブラックスのFBミルス・ムリアイナは、主将マコウに次いでニュージーランド史上2人目のテストマッチ100試合出場を達成した。