ラグビーリパブリック

W杯優勝狙うNZに悪夢 司令塔カーター 練習中の怪我で今大会絶望

2011.10.02

 地元開催ワールドカップで悲願の優勝を狙うニュージーランドの司令塔ダン・カーターが、そけい部(太ももの付け根部分)に重傷を負い、ワールドカップの残り試合出場は絶望となった。
 グレアム・ヘンリー監督が2日に会見を行い、カーターは1日のキック練習中に左そけい部の腱を引き裂いたと説明。当初は、2日のカナダ戦欠場だけで済むものと思われていたが、検査の結果は予想以上に深刻で、エースを失ったチームとニュージーランド全土に衝撃が走った。
  「ダニエル(カーター)にとってはむごい診断が下された。彼は長い間、世界のトップとしてプレーし、おそらくニュージーランドが生んだ最も偉大な選手のひとりだ。我々は今大会で優勝するために数年前から周到に準備を進めてきた。非常に才能豊かな若いスポーツマンが、もうそのなかに加われないなんて、悲劇以外の何物でもない。彼は気骨のある人間だから、この辛い経験を必死に克服しようとするだろうが、心中を察するとあまりにも悲しすぎる」(ヘンリー監督)
 カーターは近日中に専門医の診断を受け、手術に踏み切る可能性がある。代役についてはまだ正式発表されていないが、今年のスーパーラグビーでハリケーンズの司令塔を務めた元U20代表主将のアーロン・クルーデンが有力視されている。