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サモア善戦するも王者ボクスの牙城崩せず 南アD組1位通過

2011.09.30

 ニュージーランドのオークランド(ノースハーバースタジアム)で30日、プールDの首位を走っていた前回大会王者・南アフリカ(スプリングボクス)と同組3位のサモアが激突し、13-5で南アフリカが大接戦を制した。南アフリカはプール戦全勝で準々決勝進出が決定。
 一方、善戦及ばず敗れたサモアは2勝2敗の勝点10でプール戦を終了した。10月2日に行われるウエールズ対フィジー戦の結果次第では、ウエールズ、サモア、フィジーが勝点で並ぶ可能性はあるが、得失点差で3位サモアに38点差をつけているウエールズの2位通過はほぼ確実となった。


 


 生き残りをかけた大一番。立ち上がりからボールキープに成功した南アフリカは前半9分、前回大会トライ王のWTBハバナが左コーナーに飛び込んで先制トライを挙げた。25分にはCTBフランソワ・ステインが約60メートルのペナルティゴールを決めると、27分にはSOモルネ・ステインも確実にポスト間へボールを蹴り込み点差を広げた。
 前半はラインアウトとスクラムで苦戦したサモア。突破口を開けず、フラストレーションで20分過ぎから規律が乱れ始めたが、それでもディフェンスの奮闘で立て直し、前半を13点差で折り返した。


 


 後半に入るとサモアはボールを支配し、CTBサポルとWTBレミがラインブレイクに成功しはじめ、流れを引き寄せる。すると51分、サモアは相手22メートル内でスクラム後、SOピシとCTBサポルのサインプレーでボクスのディフェンスラインを崩し、突進したNO8スタワーズがリーチを伸ばしてゴールラインを越え、8点差とした。
 その後、60分には南アがラインアウトからのモールドライブでインゴールに押し込んだがトライは認められず、対するサモアも66分、CTBサポルの中央突破でゴール前まで迫ったが主将HOシュワルガーのノッコンでチャンスを逃した。
 互いにヒートアップし、70分にはサモアのFBウィリアムズが相手FLブルソーの顔面を殴りレッドカード。その1分後には南アの途中出場HOスミットが故意の反則でイエローカードをもらうなど、ラスト10分は波乱含みの展開に。サモアはミラクルを信じて猛攻を繰り返したものの、結局、南アが堅守で止め、13-5のロースコアで試合終了の笛が鳴った。


 


 連覇に向けて順調に歩を進めた南アフリカ。ノックアウトステージでは、プールCの2位チームが初戦の相手となるため、10月9日にオーストラリアかアイルランド、もしくはイタリアと対戦する。


 



● 南アフリカ代表 LOマットフィールド(ゲームキャプテン) コメント
 激しいフィジカル戦となったが、我々はボールに集中し、規律に注意して戦うことができた。ターンオーバーのチャンスをいくつか逸したので、そこは今後の修正点。準々決勝に駒を進めることができ嬉しいが、次の相手に集中して一戦一戦プレーするだけ。現在、ディフェンスが我々の強みであり、トーナメント制覇には守りが大きな鍵となる。


 


 


● サモア代表 HOシュワルガー(キャプテン) コメント
 チャンスを作りながら生かせず、残念な結果となったが、今夜のチームのパフォーマンスを誇りに思う。全員が仲間と母国のために全力を尽くした。我々のサポーターたちも最高だった。支えてくれたすべての人々に感謝している。


 


 

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