ニュージーランドのオークランド(イーデンパーク)で25日、2011ラグビーワールドカップ・プールDの“アイランダー”対決が行われ、サモアが27-7でライバルのフィジーを下した。サモアは2勝1敗(勝点10)として準々決勝進出争いに踏み止まり、1勝2敗(勝点5)となったフィジーは自力での予選プール通過はなくなった。
前半は、サントリーでも活躍するSOトゥシ・ピシのペナルティゴールとドロップゴールでサモアが12-0とリードした。
ともに走力を武器とする攻撃型のチームだが、互いに厳しいディフェンスで相手にプレッシャーをかけ続け、残り時間20分を切ってもノートライ。しかし後半62分、サモアは敵陣22メートル内の相手スクラムからターンオーバーに成功すると、SOピシがランで切り込み、最後はSHフォトゥアリイが俊敏性と下半身の強さを発揮してこの試合初めてのトライを奪った。
フィジーは67分にFLタレイがトライでようやく得点したが、3分後にはこの試合でブレイクスルーを連発したサモアFBウィリアムズがまたもやフィジーの防御網を突き破り、NO8スタワーズのトライを演出して決着をつけた。
セットプレーに課題が残ったフィジーは、10月2日の最終戦(対ウエールズ)次第では勝点でサモア、ウエールズに並ぶ可能性を残すが、得失点差で大きく離されており、2位通過さえ厳しくなった。一方、2勝1敗のサモアは30日の最終戦で、現在プールDトップの南アフリカを倒さなければ脱落の可能性は高く、激戦区の争いは、ボーナスポイント(4トライ以上獲得、または7点差以内の敗戦で1点)も命運を大きく左右しそうだ。