ラグビーリパブリック

W杯初出場ロシア アメリカとの超大国決戦で惜敗

2011.09.15

 ラグビーワールドカップは15日、大会5日目を迎え、プールCに入ったロシア代表が初めて楕円球の大舞台を踏んだ。デビュー戦で、対峙したのはアメリカ。冷戦時代の超大国同士のラグビー決戦に、スタジアム・タラナキは熱気に包まれた。
 氷雨が舞い、時おり強風が吹く悪コンディションのなか行われた試合、ロシアが開始早々、キックチャージからチャンスをものにし、ペナルティゴール(PG)で先制した。しかし、6月のチャーチルカップで数人の主力を欠きながらロシアに競り勝った先輩格のアメリカは慌てなかった。12分、PGで同点に追いつくと、19分にはハーフウェイからSOローランド・スニウラがブレイクスルーに成功し、スピードに乗ったまま兄のCTBアンドリュー・スニウラがサポート、最後はSHマイク・ペトリがトライを決めた。
 10-3、アメリカが7点リードをして迎えた後半、チャンスメイクに苦しむ両チームはPGやドロップゴールに打開策を求めるも、風が邪魔をして、アメリカFBクリス・ワイルスとロシアCTBコンスタンチン・ラチコフがPGを1本ずつ成功させたのみ。試合終了間際、相手22メートルラインまで攻め込んだロシアだが、最後はノッコンでノーサイドの笛が鳴った。
 アメリカは、ワールドカップで初めて日本以外の国から勝利を挙げ、今大会通算成績を1勝1敗とした。次戦は23日のオーストラリア戦。ラインアウトに課題が残ったロシアは、初勝利をかけ20日にイタリアと対戦する。


(文・竹中 清/ニュープリマス)


 

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