ラグビーリパブリック

豪州がW杯優勝候補本命NZ止めた! 10年ぶりトライネーションズ制覇

2011.08.27

 トライネーションズ(南半球3カ国対抗戦)の今季最終戦が27日、オーストラリアのブリスベンで行われ、ニュージーランドとの死闘を25-20で制したオーストラリアが、10年ぶり3度目の優勝に輝いた。前半の17点差を追いついた前回王者のニュージーランドだったが、大逆転劇とはならず。


 


 ペナルティゴール(PG)で先制したオーストラリアは前半13分、ゴールポスト前でのブレイクダウン後、SHゲニアがわずかに空いたスペースを切り裂いて最初のトライを挙げた。ディフェンスでもオーストラリアの出足は鋭く、ニュージーランドにプレッシャーをかけ続ける。
 勢いにのるオーストラリアは33分、空中戦でボールをキープしたあと、自陣10メートルから35歳のNO8サモがエンジン全開。相手FLトムソンを強烈なハンドオフで退けると、ダイナミックな走りで中央を60メートル駆け抜け、記念すべきテストマッチ初トライを決めた。
 ニュージーランドの前半の得点は、SOカーターのPGのみ。20-3、オーストラリアが17点をリードしてハーフタイムへ。


 


 後半はニュージーランドがPGで先に点を取り、点差を少しずつ縮めていった。51分には、辛抱強く25回以上もフェーズを重ねたあと、SOカーターからの鮮やかなパスをもらったCTBスミスが、反撃のトライ。ゴールも決まり、7点差。後半最初の20分は圧倒的にボールを支配し、スクラム戦でも優位に立ったニュージーランドは58分、CTBノヌーが22メートル外から一気に切り込み、同点につながるトライでゲームを振り出しに戻した。
 しかし、そこから崩れないのがオーストラリアの進化の証。60分、SHゲニアがスーパーラグビー決勝を思い出させるかのように、ハーフウェイから22メートルラインまでブレイクスルーを見せると、WTBイオアネ、FBビールとつなぎ、チーム3本目のトライを獲得。結局これが決勝点となり、ワラビーズ(オーストラリア代表)が勝ちどきをあげた。


 


 地元開催ワールドカップで、優勝候補の本命に挙げられているニュージーランド。そして、対抗馬の一番手と目されるオーストラリア。だが、トライネーションズの栄冠をオーストラリアが獲得したことで、エリスカップの行方はわからなくなってきた。
 ライバル2強は、ともにワールドカップ予選リーグを1位で通過し、順調に勝ち上がれば、再激突の舞台は10月23日の決勝戦となる。はたして……。


 

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