ラグビーのフィジー代表であり、陸軍士官としての顔も持っていたLOレオネ・ナカラワが軍隊を退役したことが明らかとなり、ニュージーランドのマレー ・マッカリー外相は19日、ナカラワのニュージーランド渡航を許可すると発表した。
2006年12月にフィジーで軍事政権が誕生して以来、民主化への対応や人権問題をめぐって同国と対立関係にあるニュージーランドは、フィジーのすべての軍関係者やその家族に対して入国を認めていない。対象者であったナカラワは軍を離れたことにより、9月開幕のワールドカップ出場は可能となった。
ニュージーランド全国紙『NZヘラルド』によれば、代表選手の故障者続出に頭を悩ませていたフィジー代表のドモニ監督は、ナカラワの渡航制限免除の道を探りニュージーランド政府関係者と水面下で接触。結局、軍を退役することが最善策だとアドバイスされ、書類手続きを進めていた。
才能豊かな大柄の23歳はワールドカップ後、軍に再入隊する可能性もあるが、ヨーロッパのクラブでプロラグビー選手としての道を歩むとの見方が強い。
フィジー代表のワールドカップ最終登録メンバー発表は、20日に行われる予定。