昨シーズンのイングランド最高峰リーグ「プレミアシップ」を制し、新戦力として南アフリカ代表主将ジョン・スミットを獲得したばかりのサラセンズが、ハイネケンカップの南アフリカ開催に向けて積極的に動いていることが明らかになった。
イギリスの新聞『ザ・デイリー・テレグラフ』(22日/電子版)によると、サラセンズは来年1月中旬に予定されているホームゲームのビアリッツ(フランス)戦を、南ア・ケープタウンのニューランズ・スタジアム(ストーマーズの本拠地)か、ケープタウン・スタジアム(2010年サッカーW杯用に建設)で開催する計画を立てているという。
サラセンズは、クラブ所有権の50%を南アフリカの団体が握っており、南アフリカ色が強い。1995年ワールドカップ優勝メンバーである南ア人のブレンダン・フェンターがテクニカル・ディレクターを務め、南ア選手は新たに加わるスミット(シャークス)のほかに、PRデオン・カーステンス(元シャークス)、HOスカルク・ブリッツ(元ストーマーズ)、SHニール・デコック(元ストーマーズ)、SOデリック・ホーハート(元ブルズ)がいる。
ハイネケンカップを統轄するERC(ヨーロピアン・ラグビー・カップ)、イングランド・ラグビー協会、南アフリカ・ラグビー協会などと協議中ではあるが、ヨーロッパ最高峰クラブ戦の南ア開催が実現すれば、新たなファン開拓につながるのではないかと期待されている。
ちなみに、今年1月には、中東UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビで初めて、LVカップ(アングロ・ウェルシュ・カップ)公式試合「ロンドン・ワスプス対ハリクインズ」戦が開催され、3月末には南半球スーパーラグビー公式試合「クルセーダーズ対シャークス」戦が英ロンドンのトゥイッケナム・スタジアムで行われた。