パシフィック・ネーションズカップで勇姿披露とはならなかったものの、ワールドカップ(W杯)出場は濃厚で、トンガ代表のキャプテン就任が噂されているNO8フィナウ・マカが、フランス5部リーグのパミエと来季の契約を結んだことが明らかになった。優れたボールキャリアーであり、ブレイクダウンの強さも世界クラスのマカは、2007年W杯で最も活躍が光った人気選手のひとり。
1990年代後半にニュージーランドでプレー後、2001年から2010年までフランスの強豪トゥールーズに在籍し、2003年、2005年、2010年のハイネケンカップ(欧州最高峰大会)優勝に貢献した。しかし昨年5月末、チュニジアからの不法移民を自宅の庭に住まわせ奴隷のように扱った容疑で逮捕され、人生が一変する。裁判の結果、無罪の判決が下ったものの、トップチームとの契約を結ぶことはできず、フランス2部リーグのエクス・アン・プロヴァンスに加入。が、わずか1シーズンで放出されていた。
心機一転、アマチュアレベルの5部リーグとはいえ来季所属チームが決まり、W杯に集中する環境は整った。兄であるイシトロ・マカ代表監督が、弟フィナウ・マカのW杯スコッド入りを決断すれば、本大会で対戦する日本代表にとって、トンガはさらに厳しい難敵となるのは間違いない。