IRB パシフィック・ネーションズカップの第2節が9日、フィジーのスバで開催され、日本代表がワールドカップでも対戦するトンガ代表を28-27で下し、通算成績を1勝1敗とした。
開幕戦で立ち上がりの悪さが課題として残った日本代表は、ディフェンスのプレッシャーが速いトンガ相手に臆することなく、序盤からボールをコントロールした。前半4分、ゴール前のスクラム後、ペナルティチャンスをもらった日本は、NO8ホラニ龍コリニアシが速攻でインゴールに飛び込み、先制トライ。SOジェームス・アレジのゴールも決まり、幸先のいいスタートを切った。
しかし3分後、初戦のフィジー戦で45-21と快勝して勢いに乗るトンガは、ペナルティゴール(PG)ですぐさま反撃。23分には、日本陣内10メートルライン付近でSOアレジが放ったキックをトンガのFLヴィリアミ・マアフがチャージし、そのまま逆転のトライを決めた。さらに4分後、日本の22メートル付近で、日本代表にパスミスが生まれると、トンガのSOカート・モラスがインターセプトトライでリードを広げた。
悪い流れを断ち切りたい日本は32分、CTBライアン・ニコラスのブレイクスルーなどで相手22メートル内に入ると、守るトンガはゴールを背に必死のディフェンスを見せたがボールコントロールを誤り、日本のWTB遠藤幸佑がゴール内でボールを押さえた。
その後も日本は攻撃を仕掛けたがサポートが遅く、パスミスも目立って得点にはつながらず。
日本が14-17と3点リードを許し、ハーフタイムへ。
後半も先に主導権を握ったのは日本だった。7分、相手陣22メートル内でのラインアウトからモールドライブでゴール前まで持ち込むと、主将のFL菊谷崇が逆転のトライを決めた。4分後、なおも果敢に前進する日本はリズムのいい連続攻撃を見せ、最後はCTB平浩二がチーム4本目のトライを獲得。ゴールも決まり28-17とした。
リードされたトンガはミスと反則が目立つようになり、後半13分、PRシラ・プアフィシがイエローカードを受ける。しかし、数的不利になりながら、持久力が落ちないトンガはラスト20分間を支配。PGで3点を返したあと、28分には、途中出場のCTBハドソン・トンガウイハがトライ。ゴールも決まり1点差とした。
が、反撃もそこまで。開幕戦で自滅し、リベンジに燃えていた日本が必死に守り切り、28-27で勝利をものにした。
パスの乱れなど、イージーミスからターンオーバーを許す場面もあった日本だが、前後半ともに立ち上がりの良さでゲームを優位に進めた。ディフェンスでも開幕戦よりは我慢強さが増し、ワールドカップへの自信につながる「勝利」をつかんだことが大きな収穫となった。
日本代表は来週13日、最終戦としてフィジー代表と戦う。