ラグビーリパブリック

もやもや続いたサモア戦 日本代表ミスで好機逸する

2011.07.03

 ワールドカップを今秋に控え、7月唯一の国内開催の代表戦。終わりを待たずに席を立つ観客は多かった。日本はサモアに15-34で敗れた。
 相手の力走に守備網を破られた。SH田中史朗が杭のタックルを打つも、倒されたサモアの選手が放ったパスの行き先で、他の日本の仲間の反応が遅れた。前半34分の失点に至った。「ワン・オン・ワン(1対1のタックル)の精度を上げんと」。WTB宇薄岳央は呟いた。
 スクラムは日本優勢。遡り前半20分、相手ボールを押し返し、NO8ホラニ龍コリニアシが止めを刺した。「プレッシャーは受けたけどトータルではいい方に」とPR畠山健介。が、後半12分、敵陣ゴール前でサモアが再三反則も、次のプレーにスクラムが選ばれなかった。畠山は言う。「確かにその選択肢はあった。菊さんスクラム、とは言いかけたけど…」。結局、決定権を持つFL菊谷崇主将の判断で行われたラインアウトから、得点は生まれなかった。
 後に複数選手が悔やむ攻撃時のミスなど、もやもやは続いた。 
 試合後、ジョン・カーワンヘッドコーチに深刻さはなかった。帰宅したファンはそれを信じるか。


(文/向 風見也)


 

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