7人制イングランド代表として約12年間にわたり世界のトップを走り、前人未到の2652得点(トライは歴代2位の220本)を記録した英雄ベン・ゴリングスが20日、国際舞台から引退することが明らかになった。イングランド協会が同選手とのセブンズ代表契約を更新しなかったため。
1999年から始まったセブンズ・ワールドシリーズに19歳で参加したゴリングスはこれまで70大会に出場し、特に最高峰舞台といわれる香港セブンズでの活躍は目覚ましく、優勝カップを4度獲得。本人が思い出に残るゲームとして挙げた、2006年の香港セブンズ決勝(フィジー戦)では、試合終了間際のゴリングスのトライとゴールで逆転優勝という名シーンを残している。
31歳のゴリングスは、アルゼンチンの名手サンティアゴ・ゴメス・コラが持つ歴代1位のトライ記録(230)更新と、3000得点達成に強い意欲を持っていたが、2013年のセブンズ・ワールドカップと、2016年のリオデジャネイロ・オリンピックを目標に強化を進めたいチームの意向を受け入れ、若手に道を譲ることを決めた。
第一線からは退くが、セブンズの神様といわれたワイサレ・セレヴィ(フィジー)やエリック・ラッシュ(ニュージーランド)とともに、ラグビー史に残るセブンズ界の伝説の男であるのは間違いない。
今後については未定。イングランドでは次期7人制代表監督就任を望む声は多く、指導者としての道も考えられるが、己の体力にはまだ自信を持っており、15人制の選手として海外ラグビーに挑戦する可能性も示唆している。15人制では1999年にハリクインズ(イングランド)でプロデビュー。2007年度は豊田自動織機のSOとしてトップウェストAリーグで活躍した。