ウィクリフ・パールー
1999年以来のワールドカップ(W杯)優勝を狙うオーストラリアだが、キーマンとなるNO8ウィクリフ・パールー(ワラタス)が故障に苦しんでいる。太もも裏の故障から7週間ぶりの復活となった11日のハイランダーズ戦で肩甲骨を折り、全治8週間と診断された。この結果、トライネーションズ(7月23日〜8月27日)出場は微妙となり、9月開幕のW杯でプレーできる保証もなくなった。
昨年は膝の手術でほぼ1年間を棒に振った28歳は、今季スーパーラグビー開幕前の練習試合で太もも裏を痛め、3月中旬に戦列復帰したものの、その1カ月後には再び故障者リストに入っていた。
スーパーラグビーのプレーオフ進出をかけて負けられない戦いが続いているワラタスにとってもパールーの戦線離脱は痛いが、テストマッチ54キャップを持つ元オーストラリア代表LOダン・ヴィッカーマンが救世主となるかもしれない。2007年W杯に出場した32歳のヴィッカーマンは、2008年末から土地経済学を学ぶためにイギリスのケンブリッジ大学に留学し、ノーサンプトン・セインツ(イングランド)でトップレベルのラグビーを続けていた。13日にチーム合流予定で、18日のブランビーズ戦出場を目指す。ヴィッカーマンもW杯スコッド候補であり、世界トップクラスと称賛されたラインアウト技術は健在か、注目される。