昨季大学選手権4強で関東大学リーグ戦1部4連覇中の東海大は、2月28日に新チームが本格始動した。東日本大震災の影響による一時解散を経て、3月28日の再スタート以降、身体とスキルについての基礎工事に取り組んでいる。
木村季由監督は、春季は個々の能力を高める時期と考える。部員は基本スキルの習得やウエイトトレーニング、早朝のクロスカントリーで汗を流している。この流れは例年通りだが、日本代表FLマイケル・リーチ(現東芝)ら「大駒」が揃っていた昨季よりも、「今年は規律に対して厳しいチーム。(ひとつの事を)徹底するという部分では去年の上を行く」と木村監督。今月20日、同大湘南キャンパスラグビー場で、チームはダウンボールやタックル時の正確なフォームを丹念に繰り返していた。1時間半に及ぶウエイトトレーニング直後のことだった。
新4年生について、「基本に忠実で、真面目という言葉が本当によく当てはまる。いいお手本になっている。これを3年生以下に強く求められるようになれば、彼ら(4年生)もチームも一皮むける」と指揮官は語った。練習中、コーチの「集合」の合図に駆け足で集まる部員を見て、「ダラダラした空気がないのがいい」と呟いた。
(文/向 風見也)