南半球最強クラブを決めるスーパーラグビーは第9節が終了し、各カンファレンスで首位を走るレッズ(豪州)、クルセーダーズ(NZ)、ストーマーズ(南ア)が白星で着実にポイントを伸ばした。
注目の大一番・レッズ対ブルズ(南ア)戦は、3連覇を狙う王者相手に果敢に攻めたレッズが、司令塔クーパーを軸に6トライの猛攻で快勝した。波に乗れないブルズはこれまで1試合平均25失点を許しており、ディフェンスの建て直しが急務だ。
2003年以来優勝から遠ざかっているブルーズ(NZ)は今季2戦目のシャークス戦で黒星を喫したものの、主将メアラムを中心にまとまり、競り合いに強く、不気味な存在になっている。ワラタス(豪州)戦では前半だけで5トライを奪い、一気に勝負をつけた。ワラタスは看板選手ビールの移籍騒動で動揺したか、今季3敗目で7位に転落。優勝候補と目されたブルズとワラタスが順位を下げるなか、下剋上を狙う昨年12位のハイランダーズ(NZ)は新規参入のレベルズに圧勝し、ついにプレーオフ圏内を確保した。
前節が終わった時点でまだ1勝しかしておらず、ともに意気消沈していたチーターズ(南ア)とハリケーンズ(NZ)の試合は、両チーム合わせて11トライが飛び出す派手な打ち合いとなり、空席目立つスタジアムは活気を取り戻した。ホームでサポーターが見守るなか、チーターズは4点差をつけて勝利をつかみかけていたものの、終了間際にハリケーンズが自陣22メートル内からターンオーバーに成功すると、右サイドを細かくつないで逆転トライ。チーターズサポーターには気の毒な結果となったが、“世界最高峰のアタッキングラグビー”と称される、スーパーラグビーの醍醐味がつまった一戦であった。
全18節が予定されているリーグ戦はちょうど折返し地点をまわった。下位に低迷するチームはアクセルを踏んで、そろそろ反撃に転じたいところだ。
<スーパーラグビー 第9節>
チーフス(NZ) 16 – 34 クルセーダーズ(NZ)
レベルズ(豪州)18 – 40 ハイランダーズ(NZ)
ブルーズ(NZ) 31 – 17 ワラタス(豪州)
レッズ(豪州) 39 – 30 ブルズ(南ア)
ライオンズ(南ア) 19 – 33 ストーマーズ(南ア)
チーターズ(南ア) 47 – 50 ハリケーンズ(NZ)
ブランビーズ(豪州) 19 – 27 フォース(豪州)