プレミアシップは13日、3月の月間最優秀選手にレスター・タイガースのマヌー・トゥイランギが選ばれたと発表した。ラグビーメディア関係者の投票により受賞者は決まる。
19歳のマヌー・トゥイランギは、2010−2011年シーズンからプレミアシップの舞台を踏んだばかりだが、先発CTBとしてのポジションを確かなものとし、天性のスピードと巧みなハンドリングスキルを武器にこれまで7トライを挙げ、トライ王争いのトップタイを走っている。
ラグビー界でトゥイランギ兄弟は有名で、兄のフレディー、ヘンリー、アレサナ、アンテレアはサモア代表として活躍。アレサナはマヌーと同じく、タイガースの主力である。
サモアに生まれ、10代前半からイングランドで生活しているマヌー・トゥイランギだが、実はホリデービザでイギリスに入国し、不法滞在していたことが2010年に発覚。サモアへ強制送還の危機に直面したが、彼がイギリスに引き続き滞在できるようにと、フェースブック(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などを通じて集まった1000人以上の支持者が内務省に働きかけたこともあり、イギリスでの居住と労働が許可された。
身長185センチ、体重105キロの若きスピードスターは、2011年1月にはイングランド・サクソンズ(イングランドA代表に相当)としてプレーしており、今秋のワールドカップではイングランド代表に名を連ねる可能性は十分にある。兄のアレサナはサモア代表選出が確実なことから、両チームとも決勝トーナメントに進出すれば、兄弟対決が見られるかもしれない。
シーズン大詰めを迎えているタイガースは、先週末にハイネケンカップ準々決勝で敗れたものの、プレミアシップでは現在首位に立つ。3連覇へ向け視界は良好であり、マヌー・トゥイランギにはさらなる期待が集まる。