ラグビーリパブリック

法政大FL武者 震災被害乗り越え仲間とラグビー再開

2011.04.06

 故郷の宮城県への帰省中、東日本大震災で被害を受けた法政大3年の武者大輔が、チーム始動日の4月2日から4日遅れで合流した。早朝に夜行バスで帰京した5日は個人で筋力トレーニングをし、6日、全体練習に参加した。
 1年時から主力フランカーの武者は、「実家から東京に戻ろうと、仙台駅前のビルで時間をつぶしていた」という3月11日の午後に強い揺れを感じ、当日は近隣の中学校で宿泊。一夜明け、友人から借りた自転車で約30キロを走り、地元の亘理町に戻った。母校である亘理中学校での避難所生活の後に、「1階が水没した」実家を目の当たりにした。以後、駒井孝行監督と連絡を取り合いつつ生活復旧に注力。ヘリで福島県相馬市に一時避難していた親戚と対面するなど「だいぶ落ち着いてきた」ことを受け、今回の復帰に至った。
 約1カ月ぶりにラグビーをプレーしたことについては、「ずっと(練習を)やりたいと思っていたけど、久々にやってみるとしんどいですね」と笑みを浮かべた。



(文/向 風見也)

Exit mobile version