スーパーラグビー最下位に低迷するチーターズをまたもや悪夢が襲った。南アフリカ勢のなかで最も資金力に乏しく、ただでさえ選手層は最弱といわれるオレンジ軍団だが、開幕から主力選手の故障離脱が相次いでいる。そこへ、今年の新人賞レースに名を連ねるだろうと期待されていたFLフィリップ・ファンデルヴァルトまでが、2日のブルーズ戦で膝を痛め、今季絶望と診断された。
生え抜きの大黒柱であるFLスミス、ブレイクダウンでの最強狩人FLブルソー、トライ王争いの常連WTBノクウェなど、南アフリカ代表スターたちが怪我で長期リハビリ組に入った時点で、チーターズのミラクル劇に期待を寄せる者はいなくなったが、チーム史上最悪の故障者続出に、ナーカ・ドロツキ監督の頭は痛い。
加えて、カリーカップで主将を務めたHOストラウス、セブンズ南ア代表のWTBベンジャミン、昨年末に代表入りしたハードタックラーCTBストラウスなども復帰の見通しは暗く、先発候補中9人を欠いた戦いを強いられる。
南アフリカでは、チーターズやライオンズが最下位争いの常連となっていることから、スーパーラグビー再編を求める声が上がっており、“第6のチーム”として始動しているサザンキングスの反応も気になるところ。プレーオフ進出が絶望的とはいえ、チーターズに気の抜けた戦いは1試合とも許されない。