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明治猛追も…。早明戦制し、早稲田が8年ぶりの関東大学対抗戦優勝。

8年ぶりの歓喜。早大は攻守ともアグレッシブに戦った。(撮影/松本かおり)


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前半34分、明大はWTB橋汰地がトライを奪うも…。(撮影/松本かおり)



 赤黒のジャージーが勢いよく前に出たのは後半10分過ぎからの10分間だった。
 前半を17-13とリードしたのは早大。しかし後半が始まって9分を過ぎた頃、自陣深くで反則を取られる。
 同じような状況で明大は、前半はPGを狙っていた。しかし、スクラムで優勢に立っていたこともあり、明大はここでスクラムを選択する。
 結果的に、その判断は裏目に出た。

 勝負のスクラムで押し込み、ダメージを与えたかったはずの明大。ところが、紫紺のジャージーはスリップして膝をつく。コラプシングの判定。これが大きなターニングポイントとなった。
 PKを蹴り出した早大は前進。ラインアウトから大きくボールを動かし、後半14分、CTB中野将伍がインゴールに入る。
 その5分後にもラインアウトから攻め、12フェーズを重ねて再び中野がトライ。31-13といっきに点差を広げた。

 12月2日に秩父宮ラグビー場でおこなわれた早明戦は、最終的に31-27で早大が勝った。
 早大はこれで今季の成績を6勝1敗として、帝京大と並んで関東大学対抗戦優勝。8年ぶりの栄冠だ(帝京大は8連覇)。
 勝った方が優勝だった伝統の一戦には2万2256人のファンが詰めかけ、緊張感漂う中でのキックオフとなった。
 そんな雰囲気の中で先手を取ったのは早大。前半3分、ラインアウトから攻めてフェーズを重ね、最後はFB河瀬諒介がインゴール左中間に入った。
「先手を取る展開を望んでいた」と話した相良南海夫監督の思い通りの滑り出し。大仕事のルーキーは、「自分のプレーで流れを引き寄せられた」と喜んだ。

 その後、両チームともPGで得点を加え、前半28分で10-6と早大のリード。そこからハーフタイムまでの間には、ともにトライも重ねた。
 早大は前半30分、キックカウンターで走ったSO岸岡智樹がするすると抜けて前進。サポートのNO8丸尾崇真につないで得点を追加。SH齋藤直人のゴールキックも決まり、17-6とした。
 明大も追いかけた。前半34分、スクラムを押し込み、左に展開。ショートサイドから切れ込んだWTB橋汰地が走り切った。セットプレーで上回っていた紫紺の側にとって、4点ビハインドでの後半突入は決して悪い展開ではなかったように思えたのだが…。

 前述のように、後半の中盤を制して勝利を手にした早大。明大は後半30分を過ぎてからSO松尾将太郎の仕掛けが奏功してボールを動かし続け、37分にHO松岡賢太、41分にFB雲山弘貴がトライを奪って4点差までスコアを縮めたが、追いつけなかった。
 最後の渾身のアタックは早大CTB桑山淳生のタックル、NO8丸尾のジャッカルに阻まれてノット・リリース・ザ・ボール。赤黒の司令塔がボールをタッチに蹴り出し、決着はついた。

 80分を振り返り、早大・相良監督は「勝ち切れて本当に良かった。危険なゾーンで戦うのを避け、中盤のディフェンスは楽しもうと言っていたが、思った通りの展開。100周年という節目の年に8年ぶりの対抗戦優勝という結果を残して嬉しい」と話した。FL佐藤真吾主将は「歴史に名を刻めて嬉しい。ただ目標は荒ぶる(大学日本一)なので、まだまだ負けられない。火曜日から、『ここからがスタート』と意識させたい」と気を引き締めた。

 敗れた明大も下を向いてはいなかった。
 この日の戦いを「悔しい敗戦。早稲田のディフェンス、アタックが素晴らしかった。前半、かたくいきすぎたのは私のプラン。後半はボールを動かし続けてよくなった」と振り返った田中澄憲監督は、「チームの成熟度は計画通りではないが、細かいところ、ディフェンスのコミュニケーションをもっと突き詰めていく。いい準備を重ね、目標に向けて一戦一戦戦っていきたい」と先を睨んだ。
 SH福田健太主将も「ボールを動かすアタックにやられた。でも、こちらもボールを動かしたら(トライを)取れた。対抗戦の優勝は逃したが、大学日本一のチャンスはある。まだまだこれからワンランクアップする」と気丈に話した。

 関東大学対抗戦2位扱いとなる早大の次戦は大学選手権準々決勝(12月22日)で、相手は3回戦の慶大(関東大学対抗戦3位)×京産大(関西大学リーグ3位)の勝者。関東大学対抗戦4位となった明大は、12月16日におこなわれる大学選手権3回戦で立命館大(関西大学リーグ2位)と戦う。







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