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浅見理事、「戦う女子」に期待。国の指導者育成で奮闘中

10月24日、フェンシングの菅原智恵子氏、バスケットの加藤敏弘氏と登壇した浅見敬子氏(日本ラグビー協会理事、ワールドラグビー理事/撮影:BBM)


「後押しも、プレッシャーも(笑)いただきました」

 元・女子日本代表ヘッドコーチの浅見敬子氏が、東京オリンピック・パラリンピックを目指す各競技関係者らの前で笑顔で語った。

 浅見氏が登壇したのは、10月24日午後、東京・西が丘の「ハイパフォーマンスセンター(HPSC)」(JISS、NTCを含む施設の総称)にて。23日、24日の2日間にわたって開催された「ハイパフォーマンススポーツ・カンファレンス2018)」のいちセッションで、パネリストの一人として登場した。

 このカンファレンスは「平昌から東京へ」をテーマに、国内外の国際競技力強化のための取り組みを紹介、討論するイベント。ハイパフォーマンススポーツ関連の戦略、研究、支援事例やJSC(日本スポーツ振興センター)の各種支援事業、サービスなどが19のセッションで採り上げられた。

 会場には、オリンピック、パラリンピック各競技、その他の競技の関係者をはじめ、大学、企業などからも多くの人が集い、2018昌平大会の最新事例に目を凝らし、耳を傾けた。

 浅見氏が参加したセッションは、女性指導者の育成に関わる取り組みを紹介したもの。HPSCではすでに「女性エリートコーチ育成プログラム」を起動しており、浅見氏は2018年に、そのコーディネーターに就任している。

 浅見氏は、日本の女子7人制代表が出場した2016年リオ大会では、唯一の女性HCだった。日本協会でも初の女性プロコーチだったことについて聞かれると、後押しをしてくれた存在として、岩淵健輔氏の名前を挙げた。

「ヘッドコーチ就任を打診してくださったのも岩淵さん。在任中は、多くの後押しももらいましたし、プレッシャーも結構もらった。追い込まれた心境になったこともあります」

 ただ浅見氏は、それこそが、自分たちの競技に対する評価と期待の高さだと感じていた。亜流の「女子ラグビー」としてではなく、男子と同じように、戦績が出なければ厳しく責任を問われる。そして、あとに続く後輩たちの存在にも励まされる。

「いま、女子ラグビーからは3名が、女性エリートコーチ育成プログラムのサポートを受けています(2018-2019年)。現在・主将を務めている中村千春、リオメンバーの中嶋亜弥、自衛隊の平山愛。今度は私が、彼女たちを指導者として育てる側に回っている。しっかり取り組んでいきたい」

 昌平オリンピック、パラリンピックにおいて、女性監督&女性コーチの割合は、わずかに15%だった(選手は58%が女子)。今後、より多くの女子指導者の活躍が期待される中、ラグビーが他競技から見られる立場にいることは間違いない。

 セッションの終盤、「指導者に求められる資質」に「自分の殻を破ること、未知の世界へのジャンプに対して臆さないこと」と答えた浅見氏。普及育成だけではなく、世界を向こうに戦う気概を持った女子が増えることを期待している。


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