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タフでスキルフルな佐々木剛、大東大2連覇へ「コネクション」強化を誓う。


大東文化大の佐々木剛。専修大との開幕戦ではLOで先発した(撮影:松本かおり)


 佐々木剛は、柔らかさと激しさを兼備する。

 関東大学リーグ戦1部で2連覇を目指す大東大ラグビー部の3年で、LO、FL、NO8をカバー。身長180センチ、体重95キロの身体でひたむきにタックルを放ち、チームの看板たる組織防御を引き締める。昨季加わった20歳以下(U20)日本代表では、遠藤哲ヘッドコーチから苦しい時に身体を張れる選手のひとりだと認められた。

 8番をつけて先発した9月23日のリーグ2戦目(拓大戦/神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場)では、職務としての堅実な守りに加え機転の利いた攻撃も披露する(本来なら6番のFLに入るも「(部内にあるジャージィの)サイズの関係」で8番をつけていた)。

 自陣深い位置でできた接点から球を持ち出しては、一気に前進。攻撃中に球をもらえば、相手と真正面から向き合ったまま背後に片手でパスを通した。

 序盤はミスが多かっただけに「浮足立っていたような雰囲気があって。気持ちの部分が大きい」と反省も、ハーフタイムには起点のスクラムの低さなどを再確認。終盤は着実に加点した。前年度1勝の拓大を55−5で制し、開幕2連勝を飾る。自分のパススキルについて聞かれると、今季のチームの練習内容を紹介したのだった。

「練習でオフロードパス(タックルされながら自立して味方に球をつなぐプレー)をやっているので、その成果かなと思います。裏に出てつなぐ、どんどん前に出てつなぐことをやっていきたいです」

 青森県出身。楕円球を追っていた父の影響で、小学1年から八戸少年ラグビースクールに入った。中学時代は練習がつらくて辞めたいとも考えたようだが、指導者から「もっと頑張ってやってみたら、いいことあるよ」と言われ、思いとどまった。

「小さい頃から、コーチには日本代表を目指せとか言われていて。その時はあまり意識してなかったんですけど」

 八戸西高を経て大東大に入ったのは、同部の伝統である攻撃的なスタイルに憧れたから。いざ入部すれば初年度からレギュラー争いに絡み、U20日本代表でも買われたタフさを身に付ける。3年目となる今シーズンは、前年度の肩の怪我が癒えた夏場から本格合流。上級生の主力格として、こう決意する。

「4年生が個性の強い先輩で、下の学年が押されがちになるんですけど、自分は1年から試合に出ていて先輩とも仲良くできる。上と下の橋渡し的なことができたら、もっとチームがよくなるかなと思います」

 部内にはHOの平田快笙主将ら、プレーに一家言を持つ最上級生が並ぶ。この熱に下級生が対等に向き合えるよう、佐々木はアクションを起こしたいという。

「コネクション(選手間のつながりのことか)をよくできれば大東大はもっと強くなると自分は思っているので、そこは、やっていきたいです」

 10月8日には東京・上柚木公園陸上競技場で昨季6位の日大とぶつかる。おおらかな口調で「チームの勝利に貢献するようなプレーをたくさんできたら」と語る佐々木が、グラウンド内外でチーム力向上に努める。
(文:向 風見也)

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