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29年ぶり法大戦勝利を決めた。専大WTB夏井勇大、決勝トライを回想。

マン・オブ・ザ・マッチのメダルを手に笑顔の夏井勇大。182センチ、89キロ。
(撮影/松本かおり)



 殊勲のトライを挙げた。
「(パスを放ってくれるように)呼びました。僕らが相手のキーマンと考えていた14番(中井健人)の選手の足がつっているのが見えたんです」
 9月24日、専大が法大に29年ぶりに勝った(38-33/ 関東大学リーグ戦1部)。その試合のラストシーンで躍動したのがWTB夏井勇大(なつい・ゆうだい)だった。

 秋田中央高校から入学した3年生。2年生CTBの大樹(ひろき)は弟だ。
 村田亙監督に声をかけてもらい進学を決めた。
「僕らの高校は花園に出場できたときは、調整合宿を専修の伊勢原グラウンドでやってから大阪に向かうんです。だから、親しみもありました」
 入学してから初めて過ごす1部でのシーズン。今季初勝利の試合でマン・オブ・ザ・マッチにも選ばれた。

 弟もトライを奪ったこの日の試合。夏井自身、決勝トライのシーン以外にも多くの場面で勝利に貢献した。
 チームは、WTBに好ランナーを配置していることを強味としている。大きくボールを動かし、アウトサイドで前進。そしてチャンスメイク。その働きを何度もくり返した。
「苦しい時間帯もありましたが、みんな体を張っていた。だから、(最後の場面は)ボールが回ってきたら絶対に取り切ろうと思っていました。(キーマンと見ていた)相手の14番を止めるのも自分の仕事。試合を通して必死にやりました」
 高校時代はFBも、防御時にはCTBに上がるほどタックルには自信がある。この日は、試合に出られないメンバーの気持ちも背負ってプレーした。

 法大戦の逆転劇は、試合終盤に運動量とフィジカルで上回れたことが大きかった。
 フィットネスに特化しての練習は週に1度と多くないが、それでも動き続けられる体力を得た理由をこう話す。
「その練習に100パーセントで取り組んでいます。だから、短時間でも高められています。フィジカル面でも追い込んできたので、負ける気はしませんでした」
 日々の積み重ねが勝利を呼んだ。「チャレンジャーとして戦っています」。

 開幕の大東大戦を振り返り、「(2人目の)寄りが遅く、継続ができなかった」と分析。チームはそこを改善して法大戦に挑み、「3フェーズ以上重ねれば攻め切れる」プランを現実のものとした。
「自分たちのスタイルで戦えればやれる。それを証明できたと思います」
 目標を上位進出(3位以内)に定める。
 そのためにも仲間が渡してくれたボールを、何度でもインゴールへ運ぶ。







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