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トヨタが執念で神戸製鋼と引き分け 勝利逃したカーター「トヨタから学ぶ」


神戸製鋼SOダン・カーター vs トヨタFL姫野和樹(撮影:前島進)

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ハイパントを競る神戸FLマット・バンリーベンとトヨタWTBヘンリー ジェイミー(撮影:前島進)

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神戸製鋼戦でリーグ戦通算100試合出場となったトヨタCTBマレ・サウ(撮影:前島進)


 ジャパンラグビートップリーグは第4節に入り、9月22日、大阪・万博記念競技場ではレッドカンファレンスの首位攻防戦がおこなわれ、トヨタ自動車ヴェルブリッツ×神戸製鋼コベルコスティーラーズは89分におよんだ熱闘の末、26−26の引き分けに終わった。

 前節でディフェンディングチャンピオンのサントリーを倒し、3連勝を狙った神戸製鋼(第2節の宗像サニックス戦は北海道地震の影響により、29日に代替開催)。前半、自陣でやや劣勢だったがディフェンスでがまんし、3−9で迎えた30分、ゴール前のラインアウトからローリングモールで前進し、日本代表候補合宿に招集されたNO8中島イシレリが最初のトライを挙げた。そして、今季新加入で注目のスーパースター、SOダン・カーターがコンバージョンキックを決め、逆転した。

 その後、神戸製鋼はカーターが、トヨタ自動車はSOライオネル・クロニエが安定したプレースキックで得点を重ね、19−18となる。
 1点リードの神戸製鋼は65分(後半25分)、15フェイズを重ねてゴールに迫り、LOチャン・ソクファンが仲間の後押しを受けてインゴールに押さえ、点差を拡大。26−18となった。

 しかし、トヨタ自動車は試合終了間際の79分すぎにPGで5点差とし、ホーンが鳴ってからも懸命に攻め続け、敵陣深くでラストチャンスを迎えた。そして87分、ゴール前右から左へ大きくボールを動かし、大外でもらったWTBヘンリー ジェイミーが神戸CTBアダム・アシュリークーパーのタックルを受けながらもコーナーにフィニッシュ、同点とするトライが認められた。タッチライン近くからクロニエが放ったコンバージョンキックは外れたが、トヨタにとっては価値あるドローとなった。

 2勝1分1敗(総勝点13)としたトヨタ自動車はレッドカンファレンスの首位をキープ。他チームより1試合少ない神戸製鋼は2勝1分(総勝点10)となった。

 なおこの試合では、トヨタ自動車のCTBコンビ、在籍11年目のイェーツ スティーブンとヤマハ発動機から移籍してきたマレ・サウがそろってリーグ戦通算100試合出場を達成している。

 試合後、土壇場で追いついたトヨタのジェイク・ホワイト監督は、「キックの使い方がうまくいった。60〜70パーセントは相手陣で戦えた。神戸はうちのプレッシャーを感じていたはず。小さな得点をスコアボードに重ねられた」とコメント。キャプテンの姫野和樹が負傷して終盤にベンチへ退いた件については、「膝の打撲。痛みはなく、本人はできると言っていたが、膝が緩くなっているので、大事をとった」と明かした。
 グリーンジャージーの9番を着てフル出場した茂野海人は、「ゲームプランをやりきれた。引き分けだが次につながる試合」とポジティブにとらえていた。

 一方、勝星を逃した神戸製鋼のデーブ・ディロン ヘッドコーチは、「80分を過ぎてから引き分けになるとは思ってもみなかった」と、ぶ然。苦戦したスクラムに関しては、「問題だと思っていない。うちが求めるものに達している」と語った。
 ゲームキャプテンを務めた橋本大輝は、「負けに等しい引き分け。トヨタの力強いボールキャリーは想定していたが、うちのディフェンスの立ち遅れがあった」と悔やんだ。
 そして、神戸製鋼デビューから2戦連続でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれるも、最高の笑顔とはならなかったカーターは、「今日のトヨタは今季いちばんのプレッシャーをかけてきた。いくつかのディフェンスでのエラーが最後の場面を招いた。規律を整えなくては。最後の場面、自分たちもトヨタから学んで、ああならなければいけない」とコメントした。

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