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カーターが鮮烈な神戸製鋼デビュー! 王者サントリーを倒した!


ワールドクラスのパフォーマンスを披露したダン・カーター(撮影:松本かおり)

 赤いジャージーの10番を着たレジェンドが、東京・秩父宮ラグビー場で輝いた。かつて、オールブラックスの司令塔としてワールドカップ連覇を成し遂げ、誰もが世界最高のスタンドオフと認めたダン・カーターが、神戸製鋼コベルコスティーラーズの新戦力となってついにジャパンラグビートップリーグデビュー。カーター効果でいきいきとした神戸製鋼は、3連覇を狙うサントリーサンゴリアスを36−20で下した。

 北海道胆振東部地震の影響により第2節でプレーできなかった神戸製鋼だが、開幕戦に続いて連勝。サントリーは今季初黒星で2勝1敗となった。ともに総勝点8。

 カーターは80分フル出場、1トライを含む21得点でマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。
「名高い神戸スティーラーズの赤いジャージーを今日やっと着ることができ、本当に嬉しい」

 注目の一戦を観ようと、金曜の夜、秩父宮に1万7576人の観客が集まった。

 ワールドクラスのカーターに刺激され、神戸製鋼は全員が躍動、奮闘した。
 前半2分すぎ、自陣の密集でHO有田隆平がターンオーバーすると、その後すばやくボールを動かし、身長2メートルを超すFLグラント・ハッティングが突破してビッグゲイン、左外のWTB山下楽平にオフロードでつなぎ、先制トライが生まれた

 テストマッチ通算最多得点者であるカーターは最初のゴールキックを外したが、8分にPGを決め、トップリーグの歴史に己の初得点を刻んだ。

 その後、サントリーにPGで3点を返されたが、神戸製鋼は17分、こぼれ球を拾ったハッティングがCTBリチャード・バックマンにつなぎ、トライでリードを広げた。カーターが確実にコンバージョンを決め、15−3となる。

 神戸製鋼の勢いは止まらず、さらに22分、17フェイズを重ねたサントリーからSH日和佐篤がボールを奪い返すと、パスはカーター、ハッティング、山下とつながり、右タッチライン際を駆け上がった山下から、内でサポートについていたカーターへとボールは渡り、レジェンドのトライで秩父宮は沸いた。

 流れを変えたいサントリーは前半23分、ベンチスタートだったオーストラリアの英雄SOマット・ギタウを早くも投入する。その後、カーターのPGで点差は広がったが、36分、ゴール前でPKを得るとクイックタップから攻め、WTB尾崎晟也がゴールラインを割り、15点差として前半を終えた。

 だが、後半の立ち上がりが良かったのも神戸製鋼で、キックオフから数秒後に日和佐のターンオーバーでアタックに転じると、カーターのランで敵陣22メートルライン内に入ってテンポよく攻めたて、WTB児玉健太郎がトライゲッターとなった。

 サントリーは54分(後半14分)、昨シーズンのMVP選手であるFB松島幸太朗が防御網を切り裂いてインゴール中央に持ち込み、再び15点差とする。その後、カーターにPGを許したが、72分すぎにはラインアウトからの攻撃でSOギタウが切り込み、さらにCTB梶村祐介がゲインしてWTB塚本健太につなぎ、トライ。13点差。

 しかし76分、サントリーに反則が出て、神戸製鋼はカーターのPGでセーフティリードとし、粘り強い守りで歓喜のノーサイドとなった。

 神戸製鋼のゲームキャプテンを務めたFL橋本大輝は、「チャンピオンにチャレンジするという気持ちで準備をしてきた。みんな、すごく気持ちが入ったいいタックルをしてくれた」とコメント。15季ぶりの王座奪還が期待されるが、「まだまだ私たちはチャレンジャーなので、次のトヨタ自動車戦(9月22日)に向けて準備をし、優勝へ向けてがんばっていきたい」と気を引き締めた。



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