女子

堤ほの花、大観衆の前で始球式。山中美緒も野球ファンにラグビーの価値伝える。

ストライクとはいかなかったが、「楽しめた」と堤ほの花。(撮影/松本かおり)

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大きな声でスピーチした山中美緒。(撮影/松本かおり)

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ラジオでラグビーの魅力とプライベートについて話す時間もあった。(撮影/松本かおり)

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スタジアム正面エントランス前でトークショーも。(撮影/松本かおり)

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楽天球団から名前と背番号入りのユニフォームをプレゼントされた。(撮影/松本かおり)

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大役を果たした後は試合観戦を楽しんだ。(撮影/松本かおり)

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スタジアム敷地への入り口横にはファンが楕円球に触れられるスペースも。(撮影/松本かおり)



 前日のアジア競技大会で初めて金メダルを獲得した仲間たちの功績を、ラグビー界の外の人たちに広めることにもなった。

 女子セブンズ代表(以下、サクラセブンズ)として2016年のリオ五輪に出場した山中美緒と、今年7月に開催されたワールドカップ・セブンズでサンフランシスコを駆けた堤ほの花が、プロ野球の始球式に登場した。

 舞台は9月2日、楽天生命パーク宮城。東北楽天ゴールデンイーグルス×福岡ソフトバンクホークスの試合前、山中がファンの前でサクラセブンズのアジア大会での金メダル獲得などを伝えるスピーチ。続いて堤がマウンドに立ち、プレーボール前の一球を投げた。

 この日のゲームは、女子ラグビーをサポートする株式会社青南商事が協賛した『SEINAN TOHOKU PRIDE DAY』だったため、野球ファンが楕円球を感じる機会がたくさんあった。
 山中と堤のふたりは、午前中から『Rakuten.FM TOHOKU』のラジオ番組に出演。その後、球場正面のステージに立ってトークショーをおこない、始球式に臨んだ。

 また、スタジアムに向かう正面入り口付近では『SEINANラグビーパスチャレンジ』が催され、野球ファンがラグビーボールに触れるスペースも設けられた。
 そこには早い時間から長蛇の列ができ、その光景がまた参加者を増やした。

 2万6206人のファンが詰めかけたこの日。スピーチ時、ケガからの復帰途中にある山中が仲間たちの金メダル獲得のニュースを伝えると、スタンドからは大きな拍手が届いた。
「大きな外国の選手たちに勝とうと、自分たちがチャレンジし続けていることを知ってほしくてスピーチ内容を考えました」
 多くのファンの前に立って話し始めると、自分の話す声がスタジアム内でこだまのように響き「パニックになった」が、大きく、ハッキリした口調で話し続け、「思いは伝えられた」と笑顔だった。

「いつも、ほとんど緊張しない」という堤は、四方に笑顔をふりまきながらマウンドに向かった。そして振り返ると、「思った以上に(キャッチャーが)遠く感じて緊張しました」。
 力強く投げた球はワンバウンドになるも、本人の自己採点はまあまあだった。
「心を込めて投げました。ストライクを取れず残念でしたが、楽しめたので80点です」
 これを機会にラグビーを知ってもらえたら嬉しいと話した。

 大役を終えたふたりは、その後、試合観戦を楽しんだ。
 迫力あるプレーに驚き、レフトスタンド後方の観覧車にも乗った。場内を歩き、いたるところにあるお楽しみスポットも体感。トップアスリートとして、ファンを多く集める工夫が凝らしてあるその場所を羨ましく思った。

「野球を観るだけでなく、他に楽しめることがたくさんあるし、また来たい、来やすいと思わせる魅力を感じました」と言った山中は、「ラグビーでも、こういう場所をつくることができたらいいですね」と続けた。

 堤は、今回のアジア競技大会には、数か月前の登録期限時のリストから漏れたため参加はならなかった。しかし、独特の感性でスタジアムを楽しみ、感じたことは、この先の競技生活を充実させるヒントにもなりそうだ。
「(インスタ)映えスポットがたくさんありました。それだけでもファンは楽しめますね。野球ファンになっちゃいそうです」
 人々を惹きつける走りは彼女の持ち味だ。それをさらに輝かせる舞台を整えてもらえたら、もっともっと頑張れそうだ。







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