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外国人コーチ受け入れも。新設の慶應ラグビー倶楽部が慶大を日本一に導く?

写真左から慶應義塾大ラグビー部の金沢篤ヘッドコーチ、慶應ラグビー倶楽部の玉塚元一理事、中崎修代表理事、市瀬豊和専務理事、小茂鳥潤理事・慶應義塾大ラグビー部部長(撮影:向風見也)


 日本ラグビー界最古豪の慶大ラグビー部を支える一般社団法人、慶應ラグビー倶楽部(KRC)が今春、新設された。

 7月23日には都内で発足会見があり、山櫻の市瀬豊和代表取締役社長、ハーツユナイテッドグループの玉塚元一代表取締役社長CEOといった実業界で活躍する卒業生がそれぞれKRCの専務理事、理事として出席。コーチングスタッフの増強によるチーム強化や地域貢献など、今後の取り組みを展望した。中崎修代表理事は「古くていいものを残しながら、新しいものを目指していきたい」と話した。

 倶楽部のOB会にあたる黒黄会の傘下に設置されたKRC。黒黄会で集まるOB会費とは別に個人、法人から賛助金を募ったり、デザイナーの佐藤可士和氏が制作に携わったグッズを販売したりして、収益をチームの強化予算に還元する。会見では主力選手の通う藤沢キャンパスと日吉グラウンドの間のシャトルバス設置、卒業生用のラウンジやウェイトルームが完備されたクラブハウスの建設など、費用が集まった場合の使用目的を明示した。

 現場が専任コーチの増加を望んでいることを踏まえ、外国人指導者のスカウトにも乗り出す。「現状のコーチングスタッフは常任、非常任、学生含め38名。プロジェクト内で皆さんと議論したなかで、理想論としては52人ぐらいが必要だろうとなりました。特に常任のスキルコーチ、フィジカルコーチの層を厚くするのが重要」と玉塚氏。具体的な数値目標を掲げ、招へいの際に必要な人件費もKRCでまかないたいとする。

 現指導陣の多くは週末などに集まるボランティアコーチだ。フルタイムでグラウンドに立つ金沢篤ヘッドコーチは「今季すぐに変わるということはない」と現状を理解しつつ、KRCに期待をかける。

「いままでもOB会から支援をいただきながらやってきましたが、同法人が立ち上がることで支援が大きく多角的になると考えています。スキルは当然、安全面を考えると、フルタイムコーチの拡充で支援をいただけることには期待をしています」

 付属校を含めた入試システムも精査し、志望者への受験指導にいままで以上に注力するという。今後、招く外国人コーチとの関係構築次第では、海外在住選手の英語による受験もバックアップしそう。大学の方針からスポーツ推薦枠を持たないが、「制約条件のなかでベストを尽くす」と玉塚氏は言う。

 同法人は、大学生選手のデータを大学院の研究室と共有するなどの産官学連携、近隣の小学校でのタグラグビー教室開催といった地域貢献にも意欲を示す。勝利を希求しながら、クラブの存在価値を高めたいとする。
(文:向風見也)

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