海外

日本代表主将のリーチ マイケル、サンウルブズ参戦初年度の実感語る。


サンウルブズで今季8試合に出場したリーチ マイケル(Photo: Getty Images)

 サンウルブズは、スーパーラグビーのレギュラーシーズン最後の2試合で続けてレッドカード(一発退場)を食らった。

 特にラストの第19節では、前半37分、肉弾戦で相手の頭部にぶつかったエドワード・カークが退かされた。7月13日、ブリスベン・サンコープスタジアムでレッズに27−48で敗れた。この日はレッズも2枚のイエローカード(10分間の退出)をもらっていたが、数的不利がなかった時間帯も相手に支配された。

 敗軍のFLとして先発していたリーチ マイケルは、レフリングへの対応に手を焼いていた。

 日本代表で主将を務めるリーチはこの日、たびたびベン・オキーフ レフリーへアプローチ。ゲーム主将のヴィリー・ブリッツとオキーフ レフリーとの間に入り、プレーの判定基準について聞いていたように映った。

 ペナルティの数こそレッズが10に対しサンウルブズは7と下回ったが、レッズの選手が犯したカークがしたのと近い性質のラフプレーはイエローカードの判定。リーチ自身も向こうのランナーをつかみあげながらターンオーバーを決めた場面で、「ラック成立後もボールに絡む防御選手」と見られて笛を吹かれた。リーチにボールをもぎ取られた相手がその瞬間に膝をついていたので、「ラックが成立していた」と見なされたのだろう。いずれにせよ、紙一重のシーンだった。リーチの述懐。

「(レフリーとは)試合中も試合前も話は、しているんですけどね…」
 
 2015年のワールドカップ・イングランド大会での日本代表は、主将を務めたリーチが「うまくレフリーとコミュニケーションが取れた」ことで、プールステージでは参加チーム中最も少ない反則数を記録。今季初参戦したサンウルブズでも判定に文句を言うつもりはなく、自分たちの対応の質を上げねばならないと感じた。

 発足からの2年で通算3勝という若いクラブは、1996年に本格スタートしたスーパーラグビーの歴史とも戦わねばならない。リーチは、別な試合の別なシーンも踏まえてこうも続ける。

「どうしても弱く見えてしまうからか、スクラムをちょっとでも崩れて(サンウルブズの)ペナルティを取られたり…」

 このような精神的な負荷は、代表戦にあたるテストマッチではあまり感じないとリーチは言う。スーパーラグビーの舞台では勝ち続けることで、文句なしの存在感を示したいところか。

 3勝13敗に終わったシーズンの収穫については、「試合に対しての細かい準備がチームの文化になった」と話した。6月の日本代表で相手の分析や自軍のプレースタイルの涵養(かんよう)に手ごたえをつかんだとし、その際の一丸となった雰囲気をサンウルブズへも持ち込みたいと語る。

「代表でやったことをサンウルブズにも伝えないと。(サンウルブズに)外国人選手が多いなか、細かいことをする努力(のレベル)を代表に近いものにしたい。もちろん代表は1試合、1試合に集中できる一方、スーパーラグビーでは毎週、こちらのメンバーも相手も違ってすごく大変だけど…」

 ジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは言う。6月、11月に2〜4試合をおこなうテストマッチ期間は「スプリント」。かたやプレーオフを含めると2月から8月までの長期戦をおこなうスーパーラグビーは「マラソン」。もっとも日本代表もサンウルブズも、同じプレースタイルのもとで戦っている。レフリングへの対応力や細部へのこだわりなど、両軍が高次元で共有できる項目を増やしていきたい。

(文:向 風見也)

RMワールドカップ2019ラグリパcolumn2