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モスグリーン軍団の新7番候補。大東大・浅沼樹羅は「心配性なんです」

しつこく守る大東大FL浅沼樹羅(写真中央)。運動量も豊富。(撮影/長岡洋幸)



 2017年度の大東大で主将を務めた猛タックラー、河野良太がつけた7番をこの日背負ったのは浅沼樹羅(あさぬま・じゅら/4年)だった。
「今日はチームとして練習の成果が出たので良かったです」
 80分間出場したFL浅沼は大勝を快活に振り返った。

 関東大学春季大会Aグループの今季開幕戦が4月28日、神奈川・慶大日吉グラウンドであり、昨季リーグ戦1部の王者である大東大が、対抗戦Aで同率2位だった慶大を63−12でしりぞけた。

 大東大は前半4分、FB鈴木匠(2年)が鋭いステップでインゴールへ抜け出すと、同13分、28分には強靱な足腰のWTB土橋永卓(4年)が連続トライ。
 流れを引き寄せると、奈良・御所実出身の1年生WTB朝倉健裕、NO8アマト・ファカタヴァ(4年)も前半のスコアラーになった。

 ホームの慶大も前半17分、CTB栗原由太(3年)の突破を足場としてWTB安西浩昭(3年)が左隅を切り取り、同41分にはラックにも強いFL佐藤武蔵(4年)がインゴールを奪ったが、後半は無得点に抑えられた。
 
 この日1対1のコンタクト、スクラムで優勢の大東大は、NO8 アマト・ファカタヴァ、CTBシオペ・ロロ・タヴォ(2年)、土橋と朝倉の両WTBがそれぞれ2トライを奪うなど、前後半で計11トライ。

 大東大の7番、FL浅沼はこの勝利を「春から新しい練習をして、“つなぐラグビー”を目標に頑張ってきました。練習の成果が出たと思います」と振り返った。

 身長182センチ、体重93キロの浅沼は、青森・三本木農業出身の21歳。
 ラグビーキャリアは高校からだが、楕円球に触れて間もない高校2年時にU17日本代表に選ばれた。
 本人はU17選出の理由をこう振り返る。
「最初はあまり自信がなかったのですが、(U17のセレクションで)リロードスピードが一番速かったらしいです。速いサポートが自分の良いところだと分かったので、自信がつきました」
 
 高校時代の主要ポジションだったFW第3列だけでなく、現在はLOでもプレー可能だ。
 本人は「試合に出られるならどこでもいい」と前置きしつつも、好みのポジションは「自分は速いサポートが得意なので、フランカーです」。
 
 相手を止めたい一心でピッチを駆け回る。だから気づけば自然と守備範囲が広がっていく。
 慶大戦でもタッチライン際を突破した相手ランナーに対し、ラックの逆サイドから駆けつけて好タックルを浴びせていた。
 
 しかし浅沼は広い守備範囲に「心配性なんです」と自嘲ぎみだ。
「コーチの方々には『良いプレーじゃない』と言われるんですけど、ディフェンスもバックスの方までいっちゃうんです」
 
 接点で急加速する激しいボールキャリーなど、アタック力も魅力のひとつ。
 一般的なフランカーのイメージとはひと味違う、心配性のFLが今季の大東大を下支えする。
(文/多羅正崇)







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