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スーパーラグビーデビュー間近。石原慎太郎が語る、狼の絆ができるまで。


今年からサンウルブズの一員となった石原慎太郎(Photo: Getty Images)

 国際リーグのスーパーラグビーに日本から参戦するサンウルブズは、日本代表と連携。発足3季目の今シーズンは、両方の指揮官をジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチが兼務する。

 それだけに昨年代表デビューを果たした石原慎太郎は、今年初めて入ったサンウルブズでの取り組みをこう捉えていた。

「ジャパンでもスーパーラグビーでも、求められることは一緒だと認識しています。1年間かけてジェイミーの求めることをわかりながらできるのは大きい。言われていることは理解できるし、クリアな状態で臨めています」

 だから、1月下旬からの大分・別府、福岡・北九州でのキャンプも耐え抜けた。

 1日3部練習が当たり前というハードスケジュールのもと、「ジェイミーからは、きついことをやることで一体感が生まれると言われていました」と泰然自若としていた。

 九州合宿が大詰めを迎えた2月8日からの3日間は、陸上自衛隊別府駐屯地で特別訓練を敢行した。

 皆で長い棒を担いで海まで歩くというミッションが課された時は、「距離は知らされずに中間地点だけ決まっていて、設定されていた目標タイムはただ歩くだけでは間に合わないようなものでした」。道中、どこかでペースを上げなくてはならないのだが、その計画を立てないままスタートするとしっぺ返しを食らった。間もなく、このしっぺ返し自体がキャンプの肝なのだと気付いた。

「どこでペースを上げたらいいかのプランニングを立てていないので、1人のメンバーが『今から走り出すよ』と言ってもバラバラに…。でも、僕たちにそうさせるのが(首脳陣にとっての)目的でした。何かあるたびにチームでいいプランを立て、ひとつの目標をやり通せるようになるのが狙いだった」

 予想通りとも言えるハードな日々を必死で乗り越えたことで、仲間同士の絆を深められたという。

「同じ目標を持った仲間が集まって、(試練を)乗り越えてみると、一体感はできたのかなと思います。すごく皆が仲良くなって、言いたいことを言えている感じがあります。最初の人見知りの雰囲気がなくなっていて、飯を食う時も誰が一緒でも話す。外国人のメンバーがいろいろなことをわかっていて、僕らにも日本語で話しかけようとしてくれる。それには助けられています」

 そして3月10日、石原は今季初のアウェイゲームでベンチ入りを果たす。南アフリカ・ダーバンにおけるシャークスとの第4節で背番号17をつけ、ベンチで出番を伺う。ピッチに立てば、その瞬間がスーパーラグビーデビューとなる。

 国内トップリーグで2連覇中のサントリーでレギュラーを張る身長181センチ、体重105キロの27歳は、開幕2連敗中のチームに白星をもたらせるか。
(文:向 風見也)

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